5年前の1999年12月20日に、中国はマカオに対する国家主権を再び行使するようになり、マカオが中国に返還されました。一国二制度の方針を踏まえて、マカオは返還後も資本主義の制度とライフスタイルをそのまま保持し、高度な自治を実現しました。しかし、5年後のマカオ人の生活にどのような変化が起こったのでしょう。

　マカオは中国と西洋の文化の特徴が融合しあい、その建築、宗教、食生活や日常生活は独特の様式を持っています。5年来こういう外来のものを包容できる環境とギャンブル産業は毎年1000万人以上の観光客を引き寄せています。

　マカオのある公園で、北京放送の記者が14歳の女子中学生、容韻琳さんと出会い、容さんがマカオの祖国返還を記念する「七人の子供の歌」を歌ってくれました。5年前、マカオの祖国返還を記念するイベントで、当時9才だった容さんはこの曲で中国のスターになりました。現在、容さんはほかの友達とよく公園へ遊びに来ますが、親がそばに付いていません。なぜかというと、マカオの治安状況は日増しによくなってきたからです。

　治安状況の改善はマカオ返還後、特別行政区政府が最初に着手して解決する問題でした。ここ数年、マカオの警察当局は殺人、麻薬、誘拐などの悪質犯罪とヤクザの取り締まりに力を集中しており、明らかな成果を収めました。今日、マカオの人心が安定し、マカオは世界で最も安全な都市の一つだと言われるようになりました。

　マカオ特別行政区政府の何厚（金華）行政長官は次のように話しました。「5年来、特別行政区政府は基本法を踏まえて厳しく行政を推進してきた。返還後の生活、治安、経済の状況が昔より進歩を遂げ、未来も明るく、落ち着いて生活できるということをマカオの人々に感じさせるため、一国二制度を着実に実行してきた」

　ところで、マカオの人々には特別な住民、即ちマカオに暮らしているポルトガル人がいます。地元ポルトガル系住民と言われるこれらのポルトガル人は、マカオに凡そ1万人います。マカオが中国に返還される直前、最も心配し、心細かったのはこれらポルトガル系住民です。現在彼らの生活はどうなっているでしょう。

　マカオ地元ポルトガル系住民協会の陳国祥会長は、マカオの返還後、特別行政区政府がポルトガル系住民を気遣ってくれたことから、住民たちが心配せず楽しく生活を送っていると紹介してくれました。「マカオ返還後、政府が無料で娯楽施設を協会に提供し、内装の費用を40万パタカを拠出してくれた。返還前、マカオの治安状況はちょっと不安定だったが、返還後かなり良くなった。また行政区政府がギャンブル税の増収を実現して、社会団体と組織、協会に大量な活動経費を提供している」

　陳会長の話では、マカオが中国に返還される直前、多くのポルトガル系住民がマカオを離れましたが、最近またマカオに戻っています。

　このほど、マカオ特別行政区政府の何厚（金華）行政長官はあるポルトガル系住民のパーティで、ポルトガル系住民はマカオの主人として、マカオの建設と整備に参加し、それなりの智恵と努力で貢献し、ほかの住民と共に「一国二制度」の新しい生活を切り開いているとコメントしました。マカオの今日の成果はポルトガル系住民の長期にわたる関心と支持に関わっていると指摘した上で、何行政長官はマカオの住民、社会団体が一丸となってマカオの未来を建設するよう希望していると発表しました。