イラク周辺諸国第7回外相会議は22日エジプトのシャルムエルシェイクで開幕しました。今回の会議は23日のイラク問題国際会議開催前の準備会議で、イラク国民議会選挙が決まった後始めて行われる周辺諸国外相会議でもあり、国際社会から注目されています。
エジプトのマーヘル外相、イラク暫定政府のジバリ外相およびサウジアラビア、シリア、クウェート、ヨルダン、トルコ、イラン6カ国の外相が今回会議に参加しました。外相たちはイラクの最新情勢について討議し、イラク人民の戦後再建の主導権を確保し、政冶再建プロセスを引き続き改善するため、イラクの再建および国連安保理の第1546号決議について討議しました。ジバリ外相は会議で、来年1月30日に予定される選挙に協力するよう各国に要請し、イラクとの治安協力を強化し、過激派勢力が国境を越え、イラク国内で暴力事件を起こすことを厳格に防ぐよう各国に求めました。
伝えられるところによりますと、今回の外相会議は、23日に行われるイラク問題国際会議で採択される「シャルムエルシェイク宣言」について討議し、各国は宣言の内容について一致に達したとのことです。この宣言の草案から見てみますと、これは各国がイラク問題についての折衷案であることが分かります。また、イラクの主権、統一と領土保全の維持を強調していますが、アメリカ軍の撤退時期をはっきりせず、アメリカ軍のイラク駐屯は無期限ではないと表明しただけにとどまっています。宣言はまた、イラク選挙問題で国連が主導的な役割を発揮することを呼びかけ、各党派が参加する民族和解大会の開催を希望し、如何なる形のテロ行動と武力濫用の行為を排除し、周辺諸国がイラクの安定回復に尽力し、イラク内部事務を不干渉する原則を守るよう促しています。
同じく22日、イラク問題国際会議に出席する中国政府特使でもある王光亜国連代表はマーヘル外相と会談しました。王光亜国連代表は胡錦涛国家主席がムバラク大統領宛の手紙をマーヘル外相に渡ししました。胡錦涛国家主席は手紙で、エジプトがイラク問題国際会議を提唱する意義を高く評価し、中国はイラク問題におけるエジプトの外交行動を支持し、中国とエジプトの二国間関係および国際と地域間における問題解決のためのエジプトの重要な役割を重視していると表明しました。
王光亜国連代表は、「中国は安保理常任理事国およびアラブ国家の友人として、今回の会議で主催国と共に協力し、会議が積極的な成果を収めるため尽力していく」と述べました。マーヘル外相は中国のこの立場を高く評価しました。
専門家は、「イラク周辺諸国外相会議の開催および30カ国の代表団、国連、EU,アラブ諸国連盟、イスラム諸国会議など重要な国際組織の代表がシャルムエルシェイクで集まり、イラクの未来を共同で協議することは、国際社会がイラク問題に対する注目と重視する姿を物語っている」と見ています。しかし、会議前の関係各方面が発表した声明によると、一部の重大問題でまだ意見の食い違いがあります。アメリカとイラク暫定政府は、イラクの現状維持、安定と治安の回復に協力するよう国際社会に要求しましたが、フランスと一部のアラブ諸国は、国際およびイラク各派が戦後再建に参加するチャンスを提供するようアメリカとイラク暫定政府に促し、イラクの国民選挙政府が成立後、アメリカ軍が来年末までイラクから撤退しなければならないと強調しています。
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