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イラク中南部の都市ナジャフで、大規模戦闘が勃発しかねない緊急事態の中、イスラム教シーア派最高権威のシスタニ師が25日、ロンドンでの治療を中断し、帰国しました。シスタニ師の緊急帰国は、シーア派の聖地であるナジャフの戦火を静め、アリ廟(びょう)を救うためです。
21日にわたる交戦を経て、イラク駐留アメリカ軍とイラク部隊によるシーア派反米指導者サドル師の私兵組織マフディ軍との衝突は最終段階に入りました。アメリカ軍の戦車が25日未明、マフディ軍が固守しているアリ廟の西側約20メートルまで接近し、アリ廟を包囲しました。マフディ軍は弾丸と食糧が尽き廟内に閉じ込もり、最後の戦いを準備しているもようです。
シスタニ師はこの緊急事態を受けイラク帰国を決定しました。シスタニ師の側近によると、シスタニ師は全ての努力を尽くして、ナジャフを救う決意といいます。また、ナジャフ問題はイラク暫定政府が自ら解決しなければならず、アメリカ軍の関与は意義がないものになると強調。ナジャフの武力衝突を平和的に解決するため、サドル師の私兵組織はできるだけ早くアリ廟から撤退しなければならない」と話しているとのことです。
シスタニ師は25日昼クウェート経由でイラク南部の都市バスラに到着し、地元の宗教界、バスラ地方政府の高官や信徒の歓迎を受けました。イラク中南部の多くの都市ではイスラム教シーア派の信徒がシスタニ師の呼びかけに応え、ナジャフへ向かう準備をしています。シスタニ師のカルバラ事務所によりますと、約4万人がシスタニ師らが乗った車についてナジャフに行く見通しです。(08/26)
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