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(GMT+08:00) 2004-08-17 16:53:01    
トウ小平氏と中国の外交(一)

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 今年8月22日は今は無き中国の指導者・トウ小平氏生誕100周年の記念日にあたります。トウ小平氏は中国の改革開放と現代化建設の総設計師だと呼ばれ、同時に、卓越した外交家です。彼の外交思想の指導のもとで、中国は外交分野で実りある成果を収めています。そこで今日のこの時間は、シリーズ番組・「トウ小平と中国の外交」をお伝えしましょう。

 トウ小平氏の外交思想は豊富な外交実践で徐々に形成されたものです。20世紀50年代、トウ小平氏は新中国の初代の指導者グループのメンバーとして、外交政策の制定に参与しました。70年代の末、彼は中国の改革開放と現代化建設を指導すると同時に、新しい時期の中国の国際戦略と外交路線を確定し、特色が鮮明なトウ小平外交思想を形成しています。

 中国外交学院の院長である呉建民・前フランス駐在中国大使は、キャリアのある外交官です。彼は「自分の外交生涯はトウ小平氏の外交思想と深くかかわっている」と考えています。これについて、呉建民外交官は「トウ小平氏が中国の外交分野に残した遺産は豊富である。今は、ちょうど生誕100周年の記念日にあたり、外交を行うわれわれは、彼のことをよく思い出す。トウ小平氏のような偉大な人物が一連の正確な政策方針を提出しなかったなら、今日の良好な局面はなかっただろう」と話しました。

 トウ小平外交思想の精粋は国際情勢の大局を把握し、戦争と平和の問題に対する認識を大きく調整し、冷戦時代がまだ終わっていないときに率先して「世界大戦は回避できる」、「平和と発展は当面の世界が直面している二つの問題である」という裁断をしました。これはトウ小平氏の外交思想の基礎だと言えます。

 これについて、呉建民外交官は「われわれは、長い間、戦争と革命時代にあると考えていた。しかし、トウ小平氏はこの問題に対する認識を変えた。彼は戦後世界の変化、また、戦後の西側諸国が国内の政策を調整したことを意識していた。そして、率先して『平和と発展は今の時代のテーマ』だとの考えを提出した。この結論はたいしたものであり、又、非常に大切なものだと言える。こうしてこそ、中国共産党は活動の重点を経済建設に移すことができるのである。外交政策は内政の延長継続であるから、国内政策の調整に伴い、われわれは外交など一連の政策を調整したのだ」と指摘しました。

 「平和と発展」は当面の世界の主な流れ、という判断から出発し、トウ小平氏は今でも指導的意義のある外交政策を確立しました。

 発展途上国との団結と協力を強化することは、その外交思想で非常に重要な位置を占めており、中国の外交政策はこれを基本的な立脚点としています。トウ小平氏は「中国は今発展途上国であり、世界中のすべての第三世界の国との運命は同じで、また、利益も一致する」と強調したほか、「平和、安定、かつ公正と合理的な国際政治経済の新秩序」を提出しました。

 1974年の国連総会の特別会議で、彼は中国政府を代表して演説を行い、「中国は今、将来でも超大国とならない。仮にある日、中国がそれを変え、超大国になり、また、世界で覇権主義の国家になれば、世界人民はそれを暴露し、反対し、さらに中国人民とともに、それを打倒すべきだ」と述べました。

 大国との関係を調整するのは鄧小平外交思想の重要な内容です。トウ小平氏は「対外関係で、社会制度やイデオロギーなどを問わず、平和共存の五原則を踏まえて世界中のすべての国との友好協力関係を築き上げるべきである。特に、国と国との関係を処理する場合、主に自国の戦略利益から出発し、中国人民と世界人民の将来の利益から出発し、歴史的な恨みにこだわらないようにすべきだ」との主張を提出しました。そして、中国とアメリカは国交関係の正常化を実現し、また、中日平和友好条約が締結されました。