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(GMT+08:00) 2004-08-04 16:04:08    
韓国朝鮮関係に波紋

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 第15回韓国朝鮮閣僚級会談は8月3日に行われる予定でしたが、期日どおりに開催することはついにできませんでした。これと同時に、韓国国防省のスポークスマンは「軍事境界線の沿線に宣伝のため設けた施設を今月15日までに取り除くという作業も、期日どおりに完成することは難しい」と表明しました。朝鮮と韓国の関係で起きたこうした紆余曲折は国際社会から広く注目されています。

 韓国朝鮮閣僚級会談は、両国元首が2000年に達成した歴史的な合意に基づいて行われるもので、両国政府間の最高レベルの会談です。閣僚級会談が期日どおりに行われるかどうかは、両国関係の発展が順調であるかどうかを表す重要な印(しるし)とされます。

 韓国政府関係者はこのほど、今回の閣僚級会談が期日どおりに行われなかった原因について、朝鮮側が、会談の問題についての韓国からの連絡に対してずっと返事をしてこなかったことで、双方が議事日程や代表団の名簿などをめぐって前もって検討することができなかったからだと明らかにしました。

 今回の会談が流れた原因について、韓国のマスコミは二つの原因を取り上げています。一つは、国内の民間団体が、朝鮮の故金日成指導者の死去10周年の記念イベントで朝鮮を訪れることを韓国政府が禁止したこと、いま一つは、海外に亡命した朝鮮の公民400人余りを7月末に特別機で韓国に迎えたことです。この二つの事件はともに朝鮮政府から抗議を受けました。

 これに先立って、朝鮮の警備艇が7月14日、まだ定まっていない海上境界線を越えたことで、韓国海軍は、朝鮮側が呼びかけに答えなかったため発砲して警告したとのことです。

 これに対し、朝鮮側は翌日、韓国側に強く抗議しました。韓国側が事後に行った調査では、事件の本当の原因は、韓国海軍の関係者が、朝鮮側が呼びかけに答えた事実を隠し、自ら発砲を決めたからだと分かりました。

 この事件が起きたことから、7月19日に予定されていた韓国朝鮮将官級軍事会談は今になっても行われていません。双方は今回の会談で、軍事境界線沿線に設置された宣伝施設を取り除く作業の第一段階の進展具合を確かめ、次の作業について意見交換を行う予定でした。

 韓国国防省のスポークスマンは今月3日、「先月19日の会談が流れてからこれまで、宣伝施設を取り除く作業は全面的に中止しており、計画通りに今月15日までに完成することは難しい」と表明しています。

 注目されるのは、7月14日からこれまで、朝鮮側は警備艇などの事件について韓国側に三回抗議をしたものの、将官級会談や閣僚級会談が計画通りに開催されなかったことについてコメントをしていません。こうしたことから、まだなんとかなる余地があると韓国のマスコミは見ています。

 韓国政府の関係者は「閣僚級会談は双方にとって、一番効果的な会談メカニズムであり、これまでは二回延期されたことがあるが、取り消されたことは一回もない」と表明しています。韓国側は、第15回閣僚級会談は遅くとも今月下旬に行われると予測しています。

 韓国と朝鮮の間でこの一ヶ月間に起きたあれこれは人々に懸念を抱かせますが、その背後に複雑な原因が潜んでいます。分断して50年になった両国にとって、和解と協力のプロセスを推進するには、十分な努力を払わなければならないと見られます。

 しかし、このプロセスは、両国の国民の願いにかなうもので、大勢の赴くところですから、双方の共同の努力のもとで、必ず進展を見せることでしょう。