IAEA・国際原子力機関は7日、アメリカ政府はIAEAの許可なしに、先月、イラクにある2トンの低濃度ウランを秘密裏にアメリカに持ち帰ったと発表しました。
IAEAのエルパラダイ事務局長は当日、国連安保理に宛てた書簡で、「アメリカは6月19日に、安全確保という理由からバクダッド付近に保管されている一部の核原料をアメリカに移すとIAEAに通報したあと、IAEAが許可していないにもかかわらず、6月30日には、約1.8トンのウラン材料、6.6トンの低濃度ウランと1000種の放射性物資を6月23日にすでにアメリカに移したことを通知してきた」としています。
これについてアメリカのスパンサー・エーブラハム・エネルギー長官は、イラクの核原料をアメリカに移した理由は、これら原料がテロリストの手に入り放射能兵器を製造することを防ぐためだと説明していますが、国連筋はこれを受けて、「これら核原料は、イラクのもので、IAEAの制御と監督の下におかなくてはならない」と強調しています。
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