政治的な対話で朝鮮半島の核問題を解決することを趣旨とした第3回6カ国協議は23日午後3時、北京の釣魚台国賓館の芳菲苑の会議ホールで始まりました。

中国の王毅外務次官、朝鮮の金桂冠（キム・ゲグァン）朝鮮外務次官、アメリカのジェイムズ・ケリー国務次官補、韓国の李秀赫（イ・スヒョク）外交通商省次官補、日本の薮中三十二外務省アジア大洋州局長、ロシアのアレクシェエフ全権大使がそれぞれ代表団を率いて、会議に参加しました。

会議の開幕式で、中国代表団の王毅団長が挨拶し、王毅団長はその際、「6カ国協議は現在各種の困難に直面しているにもかかわらず、各方面の共同努力の下で、既に非核化の目標を確立し、核問題の解決ルートを明確し、平和交渉の道を敷いた。核問題は更なる悪化が免れ、朝鮮半島の情勢も一層緩和されてきている。これらの重要な成果は、各方面が共同して保護し、大切にする必要がある」と述べました。

また、王毅団長は「中国はホスト国として、引き続き平和交渉を促進する役割を発揮し、各国と誠意を持って協力し、朝鮮半島の平和と安定を守ることに努力していく」と述べました。

この後、朝鮮、日本、韓国、ロシアとアメリカの代表団団長も順次挨拶をしました。朝鮮のキム・ゲグァン外務次官は「このラウンドの6ヶ国協議を朝米間核問題を巡る膠着状態を打破するきっかけにすべきだ。アメリカが『検証可能で後戻りできない完全核放棄』の要求を放棄し『凍結と補償』提案を受け入れれば、核凍結計画の具体的内容を示す用意がある」と強調しました。

これに対して、アメリカの代表団団長のケリー国務次官補は「これまで各方面との協議の中で、朝鮮半島非核化を実現する共同目標を確立し、平和的に核問題を解決することは朝米関係の門戸を開くことにプラスとなる。6ヶ国協議で困難が出るかもしれないが、協議の方向は積極的なものだ」との考えを示しました。

また、ロシア代表のアレクセーエフ全権大使は「各方面は朝鮮の核放棄について見解の一致に達したが、ロシア側は朝鮮に相応の保障措置を提供すべきだということを十分理解している。ロシアは朝鮮半島の核問題の平和的な解決に建設的な貢献をしていくと共に、6ヶ国協議のプロセスを継続していくことを願っている」と述べました。

日本代表団の薮中三十二・アジア大洋州局長はその挨拶で、日本は実質的な問題を巡る協議の全面的展開に積極的な努力をしたいとの意向を示しました。

韓国代表団のイ・スヒョク外交通商次官補は、関係各方面は今回の協議で不信感をなくし、柔軟性のある態度で立場の差を縮めることを求めています。

尚、23日午後の開幕式の後、6ヶ国の代表団は非公開の協議に入りました。中国代表団の章啓月スポークスマンは「協議参加者は6ヶ国協議作業部会の寧賦魁議長の活動報告を聴取してから、実質的な問題の協議に入った」と述べました。

中国外務省が事前に提供した協議の議事日程によりますと、24日、25日と26日の三日間で6カ国の代表は数回の全体会議と一連の二国間協議を行う予定で、閉幕の期日はまだ決まっていないとのことです。