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(GMT+08:00) 2004-04-10 17:54:25    
イラク統治評議会と米英占領当局の矛盾が深刻化(音声有り)

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米英占領当局のブレマー行政官は9日、イラク統治評議会のメンバーであるスンニ派のサミル・スマイディ氏とシーア派のモワファク・アルルバイエ氏を、イラク暫定内閣の内相と新設した国家安全顧問に任命しましたが、この任命はイラク統治評議会の複数のメンバーが相次いで辞任した後行われたもので、イラク情勢が悪化するなかで、統治評議会と米英軍占領当局との矛盾は日増しに深まっているのです。

イラクの警察と治安部隊を率いるバドラン内相が8日突然辞任しましたが、これについてバドラン内相は「ブレマー行政官はスンニ派とシーア派の暫定政権におけるバランスを取るため、私に辞任を求めた」と説明しました。伝えられるところによりますと、バドラン氏が率いるイラク警察部隊がシーア派武装勢力によるイラク南部にあるいくつかの町の占領を阻止できず、イラク駐留連合軍に重大な人的損失を負わせたことに、ブレマー氏が強い不満を示したことが、バドラン内相辞任の真の原因だと見られています。

また、同日、イラク統治評議会のトルキ人権相も辞任したほか、3人の統治評議会のメンバーも退陣を発表しました。

これらメンバーが統治評議会から相次いで退陣したことには次のような原因があると見られています。

まず、アメリカ占領当局が選んだ統治評議会のメンバーは、必ずしもアメリカと同じ見解をもっているのではないのです。一部メンバーは、占領者であるアメリカ軍はいち早くイラクから撤退すべきで、イラクの民衆に自分の運命を決定させるべきだと主張しています。この一年来の事実は、イラク情勢が好転せず、暴力テロ事件が相次いで発生していることだけを証明しました。このような状況の下で、統治評議会のメンバーは占領当局に強く失望しているのです。

次に、イラク統治評議会はイラクの最高暫定権力機構であるにもかかわらず、そのすべての決定は、ブレマー氏の認可なしでは発効できないことになっています。つまり、フセイン政権崩壊後、イラク人が自由意志で行動できないのは依然として事実なのです。

第三は、イラク駐留アメリカ軍がファルージャで大規模な作戦行動を始め、シーア派指導者のサドル師の民兵武装勢力と衝突して以来、死傷したイラク民衆の数は急激に増えているます。これを受けて統治評議会の1人のメンバーは9日、「アメリカ軍のファルージャでの作戦行動は受け入れられないものだ」と表明したほか、複数のメンバーが統治評議会からの退陣表明でアメリカ軍の鎮圧に抗議したのです。

衆知のように、今年の4月9日はアメリカ軍のバグダッド占領とフセイン政権打倒の一周年記念日ですが、イギリスのストロー外相は、いまのイラク情勢はこの1年来最も深刻であり、一部の襲撃活動はアメリカを始めとする連合軍を標的にしたものだと見ています。これについて専門家は、イラク情勢が早く改善されなければ、暴力紛争は引き続きエスカレートし、これは、統治評議会とアメリカ占領当局の矛盾をより深刻にするだけだとしているのです。