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イランで旅客機墜落、乗客乗員168人死亡

2009-07-16 15:49:21     cri    























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 イランの旅客機が15日、同国北西部ガズビン付近で墜落し、乗客153人と乗員15人が全員死亡しました。2003年以降、イランで起きた最も重大な飛行機事故になりました。

 墜落したのは、イランの民間航空会社カスピアン航空に所属する・ロシア製ツポレフ154型旅客機で、現地時間15日の午前11時33分、首都・テヘランにあるメヘラーバード国際空港からアルメニアの首都・エレバンに向かう便でした。飛行機は離陸16分後に墜落し、目撃者情報によりますと、その残骸は1平方キロメートルに渡って、野原に落ちており、周辺の大部分の農地は黒く焼けただれました。地面には、飛行機の残骸、ベルト、安全ガイドのパンフレット、及び被害者の衣類などが散在しており、遺体の残骸も横たえられていました。

 関係筋によりますと、飛行機は空中で炎上して分解しました。一度、強制着陸を試みましたが、失敗し、野原に向かって墜落してしまいました。頭部と後部は500メートル離れたところに落ちていました。

 情報筋によりますと、乗客の中には、イランの柔道・ジュニアナショナルチームの選手とコーチ2人も含まれており、一行は、8月6日、ハンガリーで行われる世界柔道青年選手権に参加するため、アルメニアへトレーニグに行く途中でした。このほか、イラン国会の元議員も搭乗していたことが分かりました。

 アルメニア民間航空総局の副局長の発表によると、乗客の中の大部分がイラン在住のアルメニア族で、このほか、アルメニア人5人とグルジア人2人も搭乗していました。グルジアが確認したところでは、なくなっグルジア人は、グルジアのイラン駐在の大使夫人及びグルジアのイラン駐在大使館の財務主管でした。アルメニアは、すでに7月16日を国民哀悼日にすると発表しました。

 イランのアハマディネジャド大統領は同じ日、犠牲者に追悼の意を表し、イラン交通相及び関連部門の政府関係者に、事故原因を調べるよう指示しました。イラン民間航空総局はまた、調査グループを現場に送り、救援者は犠牲者の遺体を捜索し、身元判別の作業を急いでいる最中です。しかし、遺体は損傷が激しいため、身元判別が困難です。救援隊は特殊仕様のプラスティック袋を使って、現場で遺体の破片を集め、死者へのDNA鑑定にあたっています。このほか、イラン民間航空が結成した特別グループは、犠牲者の家族といち早く連絡がとれるよう、電話番号などの連絡方法を公表しました。

 事故原因は、まだ調べの最中ですが、より詳しい情報は専門家グループが確認してから発表することになります。一方、飛行機が墜落したガズビン州はテヘランの近くにあり、事故が起きた時、天気は晴れで、飛行に適していたことから、気候が原因になる可能性は大きくないとも見られています。

 イランは2002年から、百人以上の死者が出る飛行機事故は何度も起きました。中には、民生用旅客機もあれば、革命防衛隊が使用する軍用機もありました。事故が頻発する原因について、イランの航空安全専門家は、「一番の原因は、西側諸国の制裁」だと見ています。イランのアメリカ製飛行機はすべて、1979年のイスラム革命前に購入したものです。アメリカが長い間にわたり、イランに対して制裁を加えているため、飛行機のメンテナンスと保守に必要な部品を調達できないままでいるからです。

 なお、イランはいまも、老朽化したロシア製飛行機を使っていますが、今回の事故で墜落したツポレフ154型機はすでに1996年に生産が停止しました。イラン国内の世論は、今回の飛行機事故の原因を議論する際、西側諸国の制裁に再び強い不満を表しているということです。(翻訳:Yan、Mei)

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