春のうららかな日差しに包まれた今日の北京。
いよいよメインスタジアム『鳥の巣』が18日、こけら落としを迎えました。
今日、開催されるのは競歩の五輪テスト大会。最初の開催が「競歩」というのも、なかなか面白い選択ではあります。
朝8時50分、盛大なBGMが場内に鳴り響き、最初の種目、男子20キロの選手達がトラックに姿を見せ、会場は大きな拍手に包まれました。この種目には中国をはじめ、日本、韓国、スリランカ、メキシコなど各国、そして中国国内の各省の代表が出場。『鳥の巣』最初の金メダルを目指して戦います。
日本からは、北京五輪出場を確実にしている山崎勇喜(長谷川体育施設)、森岡紘一朗(富士通)ら3人が出場。山崎は先日、石川県で行われた日本選手権でA標準をクリアし、五輪代表入りを確実にしての出場です。
9時ちょうどに号砲が鳴り響き、一斉にスタート。80人の選手たちはトラックを2周半して、鳥の巣を出て、周囲のオリンピック公園を回るコースに出ました。
9万人収容の巨大スタジアムだが、今日チケットが売り出されたのは観客席の下段のみ。赤と白が組み合わさった膨大な数の椅子の大半が空いている状態です。観客席には、団体でやってきた揃いの黄色Tシャツの応援団がプラカードを掲げたり、ウェーブを作ったりして、大いに盛り上がっています。
選手が出て行ったスタジアムというのは空虚なものですが、場内にはオーロラビジョンによる中継とアナウンスが絶えず流れていて、それを見ながら、訪れた観客もときおり歓声を上げます。北京市民にとっても、五輪本番はチケットが手に入るとは限らず、場合によっては、これが鳥の巣を見る『最後のチャンス』となるかもしれません。しっかりと目に焼き付けておこう・・・と、場内をあちこち『参観』する市民も多いようです。
なお、日本の山崎勇喜は1時間17分36で17位に入りました。
競歩は、男子20キロに続いて、午後には女子20キロ。そして明日は男子50キロが行われます。(朝倉浩之)
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