北京五輪の水泳会場「国家水泳センター(水立方・ウォータキューブ)」が28日、ついに竣工し、記者団に施設内部が初公開されました。そして、31日からは、いよいよスタジアムのこけら落としとなる競泳の五輪テスト大会「北京オープン」(1月31日ー2月5日)が始まります。
大会には36の地域から234選手が出場。日本からも、女子二百メートル平泳ぎの日本新記録を持っている種田恵(JSS長岡)や男子二百メートル個人メドレーの日本記録保持者、高桑健(自衛隊)など10選手が出場し、今年の北京五輪に向け『肩慣らし』をします。
各国の金メダル候補や世界記録保持者は、今大会、ほとんど見られませんが、北京五輪出場を目指す『期待の星』が一足先に、会場の雰囲気を味わおうとやってくる今大会。競泳は、プールの水質や水温、会場全体の環境などが競技に大きく影響するため、この『視察』が非常に大きな意味を持ちます。
今回の会場となる"国家水泳センター"は、北京市北部にあるオリンピック公園内に設置された五輪メイン会場の一つです。1万7000人収容で、北京五輪では競泳、飛び込み、シンクロナイズド・スイミングが行われることになっています。
私も、先日この国家水泳センターの記者公開に行ってきました。
外観は大小3000個の透明な膜に覆われた独特な作り。太陽光が内部まで届いて、中は照明を使わなくても、すっきりと明るくなります。競泳の決勝は全て、朝10時から始まりますから、私たちも"天然の"太陽光を浴びながら、観戦を楽しむことができるというわけです。
特に、私が訪れた日は青空が広がっていたこともあり、燦燦と降り注ぐ太陽光を場内にいながら感じることができました。美しく整備されたピカピカのプール、『飲用できるほど』清潔に処理されたという水がキラキラと光って、鮮やかです。観客席が少し暑いような気がしたのですが、建築責任者の話によると、プールサイドとは別に、観客席だけを対象に気温調節ができるよう設計されているというのこと。これで観客席に空調が効いて、快適な気温になれば、気持ちよく観戦できそうです。
31日夜から、いよいよ真新しいプールで五輪テスト大会が始まります。この『泳ぎ初め』で、各国から集まった選手達がどんな戦いを繰り広げるのか・・・会場の盛り上がりも含めて、次回、お伝えします。(朝倉浩之)
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