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中国、レジ袋の無料提供に終止符
   2008-01-21 21:49:02    cri

 中国国務院弁公庁はこのほど、『レジ袋の生産、販売、使用の制限に関する通達』を公布しました。この通達は、今年6月1日より、全国範囲で厚さ0.025mm以下の超薄型レジ袋の生産を禁止し、また、すべてのスーパー、デパート、自由市場でレジ袋の有料使用制度を実施し、レジ袋の無料提供を禁じています。

 レジ袋は買い物などを便利にする一方、その過度な使用と回収の不備によって、中国の「白い汚染」(発泡スチロール製の弁当箱やビニール袋などの使い捨てによる汚染)の主な原因の一つとなり、また、その製造により、エネルギー使用の面においても著しい浪費にもなっています。中国プラスチック協会プラスチック再生利用専門委員会の統計によりますと、中国でのレジ袋の使用量は毎日30億枚以上に達し、中でも、野菜などの食事の材料を買う時に使う量だけでも毎日10億枚に達しています。また、中国フランチャイズ経営協会の発表したスーパーマーケット省エネ報告書は、全国のスーパーが包装用袋の購入に年間50億元を支出し、レジ袋がその大部分を占めていると指摘しています。

 今、北京だけでも、毎年、廃棄されるレジ袋が23億枚に上り、それにより生じたゴミの量は14万トンに達し、生活ゴミ総量の3%を占めています。また、上海では年間19万トンのレジ袋がゴミになり、生活ゴミの9%を占めています。

 現在、中国で使われているレジ袋は主として、ポリエチレンとポリ塩化ビニールを原材料にしているため、焼却処理すれば有毒ガスが大量に発生するため、大気を汚染してしまいます。一方、埋め立てた場合は、分解して土に還元するまでに200年はかかり、しかも、この間、土壌のPH値に悪い影響を及ぼす恐れもあります。大量に使用されているレジ袋の中でも、とりわけ、厚さ0.025mm以下の超薄型レジ袋が破れやすいため、みだりに捨てられ、環境汚染の大敵となっています。

 6月1日に、レジ袋の有料使用制度が実施されますと、デパートなどの売り場では、レジ袋の価格を明示し、商品価格とは別に料金を徴収することが求められており、レジ袋を無料で提供したり、商品価格の中に含めて一括提供したりしてはならないことが義務付けられます。

 レジ袋の生産、販売、使用を制限することに関して、関係者は、スーパーなどの最終使用段階での実施は比較的容易に展開できると見ていますが、超薄型レジ袋の生産の根絶は難しいと見ています。中国加工工業協会の李国俊副会長によりますと、超薄型レジ袋を作る設備は数千元しかかからず、原材料も回収された廃棄レジ袋で間に合わせることができるため、その大多数は零細企業、中には登録すらしていない企業もあり、実態が把握できていません。このため、監督、管理だけでは根絶できない恐れがあるとしています。

 一方、レジ袋の使用制限の動きと共に、分解可能な代替品の開発や普及、生産や消費習慣及び生活スタイルの改善によって、ゴミの量を減らす努力を求める声も上がっています。

 中国ではレジ袋の使用などによる「白い公害」との本格的な戦いが今、始まろうとしています。(翻訳・整理:Yan)

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