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「中国人写真家が見た日本」写真展が北京で開催
   2007-10-02 21:15:09    cri

 6月下旬から7月上旬にかけて、北京市内の中日青年交流センターで、「私が見た日本」という写真展が行われました。自然の風景や人々の暮らしなど、中国の写真家たちが日本で撮影した作品200点あまりが展示され、会場には多くの写真ファンが詰め掛けました。

  

 この写真展では、日本の自然や風景、祭りや伝統行事、料理などを題材とする写真が展示されています。

写真展は、どんな目的で開催されたのでしょうか。まず、企画者のひとり、中国芸術撮影学会の崔奕帆副事務局長に話を聞きました。

 崔副事務局長:

 「中国の写真家のあいだで、最近、日本への関心が高まっています。しかし、日本に行って撮影をしてみたいと思いながら、彼らには日本へ行くチャンスがなかなかありません。日本や日本の社会について知っている写真家が少ないのです。そこで、3年ほど前から、日本の関係機関と連携して、中国の写真家たちを日本に連れて行く撮影団を組織しています。毎回10数人の写真家が、北海道や沖縄、京都、北陸、九州など、日本各地で撮影活動を行いました。彼らが日本で撮影した写真は、国内でも高く評価されています。今回は、その集大成として、このような写真展を企画したのです。」

  

 崔副事務局長によると、年に2回か3回のペースで撮影団を組織していて、これまでにおよそ50人の写真家が日本の土を踏んだということです。撮影団は、写真家たちにとっても、いい刺激になっているようですね。

 さて、中国の写真家たちは、撮影団に参加し、日本で何を感じたのでしょうか。今回、私は、写真展に参加したソ・アリンさんという写真家に話を聞くことができました。ソさんは1959年北京市生まれで、これまで、雑誌に写真を提供するほか、学校で撮影などの知識を教えています。また、国内の写真展に作品を出展しています。

 ソさん:東京や大阪など、日本各地を訪れました。一番好きな場所は北海道ですね。特に、北海道の冬が大好きです

 記者:日本では、どんなものを撮影しましたか?

 ソさん:やっぱり、北海道の雪景色ですね。北海道は、かなり早い時期から、外の社会と積極的な交流がありました。また、アイヌという少数民族もいます。北海道には、日本のほかの地域では見られない風物が多く見られたので、面白かったです。

 記者:日本のどんなところが好きですか?

 ソさん:本来の日本、つまり、伝統的な日本が好きです。伝統文化や、日本人の生真面目さ、秩序ある社会など・・・これらは私たちが学ぶべきところですね。

 記者:今回の写真展のタイトルは「私が見た日本」ですけれども、ソさんはずばり、日本で何を見ましたか?

 ソさん:そうですね。日本の社会は、文化や価値観が多様化していると思いました。それらは、単に良し悪しといった基準で評価することはできません。場所が変われば、人の気質も違う気がしました。それぞれの地域で、まったく異なる印象を受けました。

 

 今回の写真展で、ソさんは、北海道の雪祭り、雪景色をテーマとする作品を4点を出展しました。中国では見たことのない風物を撮影することで、写真家としての視野を広げることができたと話していました。また、それだけではなく、日本や日本人に対する理解も深まったようです。ある写真家がこんな話を聞かせてくれました。その人が、撮影のため神戸に行ったとき、神戸郊外の旅館に泊まることになったそうです。しかし、運転手さんがあまり道に詳しくなくて、道に迷ってしまいました。前方に乗用車が停まっていたので運転手さんが道を聞いたところ、その車に乗っていた人が「私が案内してあげる」と言って、旅館まで先導してくれたそうです。そうした、生身の日本人との交流も、写真家たちに深い印象を残したようです。

 このような写真展が開催されるとともに、いま、中国と日本の写真家同士による交流が盛んになりつつあります。今回の写真展でも、日本人写真家数人が作品を出展するなど、中国と日本のあいだで協力体制が徐々に生まれつつあると感じました。NPO法人・日中写真文化交流協会の望月久理事長は、写真を通した中日交流について、次のように抱負を述べています。

  

 望月久理事長:

 写真家の交流について、今まで、両国間の交流事業は小さかったです。個人レベルで行っていましたが、交流とはいえませんでしたね。今後は組織として動いていきます。写真家の目は、一般の観光客の目とぜんぜん違います。相手国の人、生活、風俗など細かいところまで切り取ります。相手国を理解するために、写真家の作業はとても役立っています。これは、われわれの最大の仕事だと思います。

 写真は、その瞬間をすばやく切り取ることができます。すなわち、私たちも、写真を見れば、すばやくその情報を得ることができるわけです。 写真家同士の交流も、今後ますます必要だと思います。中国の写真家が日本をどんなふうに見つめているのか、また逆に、日本の写真家が中国をどのように見つめているのか・・・非常に興味深いですけれども、今後、このような作品に触れる機会が増えることを期待します。

 

 この写真展「私が見た日本」は、この後、上海、山西省の平遥、山東省の済南でも順次開催される予定です。(取材・写真撮影:任春生)

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