10日は両会議の休日です。数日間の取材を通じて、病気の治療難問題は全人代に参加している代表たちの注目を集めています。温家宝首相は政府活動報告の中で、「住宅団地を基にする新型の都市部衛生サービスシステムを確立し、住宅団地のサービスを重点的に発展させる」と強調しました。
では、なぜ政府と全人代の代表たちは都市部の住宅団地の衛生医療機関にこれほど注目しているのでしょうか。北京放送の近くにある石景山永楽団地の衛生医療所に取材しました。
医療所の責任者、于桂花医師によりますと、現在、医療所を利用するのはほとんど住宅団地に住むお年寄りです。中国は高齢化社会に入り、住宅団地の医療所はお年寄りに便利さを提供することに取り組んでいます。一般の風邪や熱はもちろん、糖尿病や高血圧を治療する薬も揃っています。しかも、政府の優遇措置を受け、薬は政府の補助金によるもので、普通の病院より安いものです。患者の病状を把握するため、電子カルテを作り、定期的に医療教室を設け、病気の予備知識の普及に力を入れています。
この医療所で勤務する王暁燕医師の話によりますと、一般病院より、住宅団地の医療所は身近にあり、細かいサービスを提供しています。例えば、患者は医療所の車椅子を無料で使用できますし、血圧検査などは無料で受けられます。病気を治療するほか、団地住民の健康教育という責任も持っています。
でも、今、中国のほとんどの住宅団地の医療所は狭いし、設備は一般病院より立ち遅れています。政府の支援はまだまだ足りません。両会議で話題になるのもこうしたこうした背景があるからです。(文/取材:劉叡琳)
医療所の責任者于桂花医師にお話を伺う
漢方医の保嵐医師に聞く
王暁燕医師に聞く
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