黄山は安徽省南部に位置し、ユネスコに世界文化遺産ならびに世界自然遺産として登録されています。中国十大名勝の中で唯一の山岳風景でもあり、人間界とは別世界のような場所だと讃えられています。古くから「五岳帰来不看山、黄山帰来不看岳(五岳から帰ってくると山を見ず、黄山から帰ってくると岳を見ない)」の美称があります。
黄山市は、風光明媚な自然風景で名が世界に知れ渡っているだけではなく、文化的な面でも見逃せない所もたくさんあります。特に昔の徽州地区は、文筆を行う気風が盛んで、且つ経済的にも進んでいて、人材を輩出しました。
<黄山の奇跡>
154平方キロにも及ぶ土地に山々がそびえ立っています。多くの山々の名称はその形から取られており、その山々のうちでも「蓮花」、「光明頂」、「天都」は最も高い三山であり、その高さはいずれも1800メートル以上あります。これらの山々は花崗岩体であり、通常は垂直であり接合点は連なっています。風化浸食と断烈によって、これら岩石は巨大な石柱に変形しつつあり、その結果高い嶺と深い谷が生まれたわけです。空が曇っているとき、これらの高い山は霧のなかに見え隠れ、一面まぼろしの世界のようになります。空が晴れ渡るときはその威厳と壮麗さがいっぱいに広がります。黄山の顔色と立ち姿は四季の移り変わりにしたがって絶えず変化します。春は、満開の花の鮮やかな色が入り乱れ、その飾り付けはいたるところで盛り上がってきます。夏になると、青と緑の山々が見られ、泉の水は楽しそうにこんこんと流れます。秋には黄山の装いが整い、紅、紫が交互に交わる世界になり、まさに楓や紅葉などの真っ赤な季節です。冬になれば、山々が氷と霧の世界に様変わり、あらゆる所に銀色の枝、銀色の石が見られます。それゆえ、昔から、多くの観光客が訪れ、その美しい景観に驚嘆するのです。黄山の四大特徴と魅力と言えば、奇松、怪石、雲海、そして温泉です。
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