中国人民大学の西門を右手に、北へ300m。清朝・満族の伝統衣装に身を固めた男性達が、数メートルおきに並び、店にやってくる車の交通整理をしている。それほど広くない間口の門を抜けると、30mほどの通路が続く。灯篭を持った服務員の先導で、足を進めると、その先には、まるで清代へタイムスリップしたかのような空間が広がる。
中国伝統の宮廷料理を味わうことの出来る「白家大宅門食府」である。
その昔、栄華を誇った「白家」の贅を極めた家屋をそのまま使い、宮廷料理を楽しめる店だ。テーブルの周りには、清朝、満族の華やかな衣装をまとった女性たちが行き来し、忙しく料理をサーブする。店内を彩る調度品、きらきらした照明・・・ここは、いわば「清朝テーマパーク」である。
「宮廷料理」というとお値段も張りそう・・だが、うまく注文すれば意外とそうでもない。(もちろん超高級料理もある)お勧めは、8種類の貴重な薬草を入れた「鹿脳スープ」を始めとする『シカ料理』、キクとバラを散りばめた『花のサラダ』、そして数々の『宮廷お菓子(点心)』など。4,5人で卓を囲めば、一人100元~150元ほどで十分楽しめる。
またこの店の売り物は、一日一回行われるショーだ。夜7:00から、ステージで京劇をはじめとする中国伝統芸術の披露が始まる。ぜひ、この時間を狙って食事に訪れたい。
食後は、服務員に連れられて、庭の散策だ。かつての権力者が愛した美しい庭園はところどころライトアップされており、ロマンチックな雰囲気が漂う。
中国一の頭脳の集積地、中関村、名門・北京大学とは目と鼻の先にあるレストランだが、この庭の中はまるで異空間のよう。
夜は要予約。また予約時には「"表演"を見られるテーブルを」と付け加えるのも忘れずに。個室もあり最低消費は1500元。
ひと時、清代の貴族気分に浸ってお食事・・というのはいかがだろう。
白家大宅門食府 北京市海淀区?州街29号
電話 (010)5154?4800
営業時間 11:00ー14:00 7:00ー21:30
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