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これは新疆ウィグル自治区に住んでいるカザフ族の小学生の朗読の声です。彼らは新疆の辺鄙な山間地帯に住んでいますが、両親と共に度々住居を移しながら、放牧しなければなりません。しかし、このことは、彼らの知識を学ぶ情熱と外の世界への憧れには何ら影響を及ぼしていません。こんな彼らのことを語る時、カザフ族の女性教師・クリムハン先生のことを語らずにはいられません。
今日のクイズです。カザフ族女性のクリムハンさんの職業は何ですか。
新疆・ウルムチ市郊外、山々に囲まれたエリアに、カザフ族の牧畜民の居住地です。クリムハン先生の小学校はその中で、もっとも辺鄙な山奥に住んでいます。でこぼこした山道を車で約1時ほど間走るとようやく学校に着きます。ここは土色の平屋一棟しかない質素な校舎です。一本の小川が学校の周囲を流れ、四方はゴビ砂漠に囲まれています。夏になれば、学校の周りには、幾つかのテントが見られ、遊牧で生活を営み、これらはカザフ族牧畜民の住まいです。
クリムハン先生は今年43歳、1982年高校を卒業した後、ここに来ました。当時の苦労話を、クリムハン先生は今でもはっきりと覚えています。
「私は始めてここに来た時、学校には5つのクラス、二つの教室しかなく、教師の住まいはありませんでした。当時、荷物を置く場所はもちろん、住むところもなかったので、教室の一角に荷物を置かせてもらって、教室の片隅で寝泊りをしていました。」
山奥の生活はたいへん苦労の多いものです。夏、牧畜民が小川から汲んだ水を生活用水にし、冬になれば、一面の氷に穴を開け、その下から水を汲むのです。ここには、交通が不便で、春と夏なら、農業用の自動車で外出することができますが、大雪に見舞われる冬場になると、徒歩が唯一つの交通手段でした。こんな物質的にたいへん困難な環境で、クリムハン先生は23年間も教師の仕事を続けてきました。彼女にとって、ここで粘り強く頑張ってきた原動力は一体どこにあるのでしょうか。
「私がここに来た当時、年齢も若かったので、ここの厳しい環境を目にすると、後悔したこともありました。しかし、農牧民の子供たちには、私のような教師が必要だということを考えると、やはり居残ることにしました。子供たちと接するようになってから、私は彼らを心から愛しています。このようにして、教えることを生涯の仕事にしました。」
山奥には多彩なイベントもなければ、近代化された教育手段もなく、スポーツの施設も極めて粗末なものでした。子供たちの余暇の生活を楽しくするため、クリムハン先生は教師のほか、子供たちと一緒にゲームをしたり、物語を聞かせたり、または、子どもたちを連れて、山登りやサッカーをしたりして、子どもたち団結して協力しあい、人を助けることを教えています。
クリムハン先生はすべての生徒をわが子のように、私心のない愛情でくるんでいます。学費の払えない子どもに対しては、クリムハン先生は潤沢ではない自分の給料から彼らを助けています。クリムラさんに援助を受けた生徒の一人です。
「2004年、私は家庭の事情で、学校に行けなくなったのです。クリムハン先生がそのことを知り、家まで訪ねてきました。学費を立て替えてくださり、学用品もたくさん買ってきてくださりました。先生にのとても感謝しています。」
クリミラさんのように、クリムハン先生の援助を受けた生徒はこのほかにもたくさんいます。昨年の秋だけでも、クリムハン先生は3人の生徒に学費を払うため、人民元600元を出しました。普段、彼女はよく学生にノート、鉛筆などの学用品を買ってあげたりします。クリムハン先生の行動はすべての生徒を深く感動させました。生徒のジャジラさんの話です。
「私たちはクリムハン先生のことが大好きです。先生は勉強や生活の面で、よく助けてくれています。勉強のついていない子どものために、補習したりします。昼家に帰れない時、先生は私たちを家に招待し、家族と一緒に食事することもあります。服がやぶれた時、先生は自ら針で繕ってくださいます。先生からやさしく接してくださったことを忘れることができません。大きくなったら、私は先生のような優しい人になりたいのです。」
クリムハン先生には幸せな家庭がありました。高校の同級生・シャハティベックさんと結婚して、二人の子どもに恵まれました。旦那さんはクリムハン先生の仕事をサポートするため、町での生活をやめ、同じく山間地帯で教師をする仕事を選びました。過酷な生活で、旦那さんが心臓病を患い、わずか41歳でこの世を去りました。ご主人のことに触れると、クリムハン先生はたいへん懐さが込上げてくるようです。
「仕事の面で、大きくサポートしてくれました。私が仕事に打ち込めたのは、彼が家の中のすべてのことをやってくれたからです。子守から家事まで。今、私はいくつもの資格認定に合格できたのは、すべて彼の支援と切り離しては考えられません」
クリムハン先生は、多くの人を感動させ、山奥の僻地で教えたいという教師が増えています。
これについて、クリムハン先生の小学校の校長先生は次のように話しています。
「クリムハン先生はみなに自信と勇気を与えたので、人々が彼女のことをとても尊敬しています。」
これからも続けて教鞭をとり、もっと多くのカザフ族農牧民の子どもに知識を広めることが、クリムハン先生の一番の願望です。「子どもたちと一緒にいるとき、とても幸せです」とクリムハン先生が終わりに話した一言です。
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