1981年河北省生まれ。1999年、高校を中退して起業。現在はプロのユーザーにIT製品情報を提供するpcpop.comのCEO。
中国では、最近、1980年代生まれの若手企業家の成長が注目を浴びています。李想さんはその代表格の一人です。
子どもの頃から祖父母の元で育てられ、自由奔放な環境で育ちました。高一の時、最初のコンピューターを入手。しかし、その前にも本や雑誌から得た知識で、OSやハードウェアに関する達人になり、コンピューター雑誌に定期的に原稿を提供していました。学校以外のすべての時間をインターネットやパソコンに注ぎ込み、欲しいソフトを入手するため、街中を歩き回って探していたこともしばしばでした。夜となれば、パソコンの前に居座り、独自のインターネット王国の構築に打ち込みました。昼間、学校で話したくなかった考えなどを、インターネットで自由に話して、様々な議論を経て、絶えず成長してきました。
「新しい知識は学校教育ではなく、すべてインターネットから学んだ」。
98年、インターネットでは満足できる情報が掴めないという欲求不満から、自ら情報発信側となり、ウェブサイト「グラフィックスカードの家」を立ち上げました。「朝5時に起きて、インターネットで海外の最新情報を見て、それを自分のサイトで紹介していた。そうこうしている内に、ユーザーが少しずつ増え、三ヶ月でアクセス量が1万を突破し、広告を掲載したいと言い出す人も出てきた」。最初の広告収入は6千元。その後、一年で1万元の収入を得ました。個人ウェブサイトの成功は、「人生を変えた出来事だった。もしそれがうまくいかなかったら、私も普通に大学に入り、今頃、IT雑誌の編集者にでもなったのではないかと思う」。
高三の時、とうとう大学への進学をやめ、起業の道を歩むことを決意しました。2000年、10万元の広告収入を元手にして、友人と共にプロのユーザー向けにデジタル製品情報を配信するウェブサイト・「PCPOP(中国語名「泡泡之家」)を立ち上げました。
最初の2年間は、中国のITバブルの崩壊という大きな出来事にぶつかり、経営状況は思わしくありませんでした。2002年、故郷の石家荘を出て上京し、本格的なビジネスモデルによるウェブサイト運営を開始することを決定。
「他人よりたった5%多く努力すれば、200%のリターンになって返ってくる」。これが会社では、「李想の法則」と呼ばれているモットーです。ビジネスが成功した秘訣は、真剣に仕事に取り組むことにあると言います。例えば、新製品展示会があると、必ず他よりいち早く記事を掲載できるよう社員たちに求めています。一足早い情報掲載により、記事が引用されるチャンスがうんと高くなり、メーカーに認められ、広告につながったケースが多いと紹介してくれました。
2002年以降、PCPOPの広告収入は毎年100%の伸び率で増え、2005年、創業6年目で、売上げが2千万元、純利益は1千万元に達しました。
「運はすべての人に平等である。チャンスをつかめるどうかの違いに過ぎない。私の場合、どんなにマイナスなことでも、それをプラスに変えていこうと頑張ってきた」と、これまでの経緯を振り返りながら淡々と話していました。2009年にpcpop を上場させることを目指して頑張っています。(整理:Yan)
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