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(三)「この世で一番偉いのは」ー1
   2007-12-25 14:42:00    cri

 では次に「この世で一番偉いのは」です。これは昔の話「ネズミの嫁入り」からです。

 「この世で一番偉いのは」

 あるところにすむネズミが、娘が丁度年頃なので、嫁に行かせることにした。で、ネズミは考えた。

 「わたしの娘は、賢く、器量もよいので、いい婿を見つけないとな。そうだ、この世で一番偉いもののところへ嫁入りさせよう」

 こう思ったネズミは、腕を組みながら外へ出た。で、丁度その日はよい天気なので散歩することにした。

 「今日は暖かいなあ。いい気持ちだ。どうしてこんなに暖かいんだろうなあ」とネズミは空に出ているお日さまに気がついた。

 「そうだ。明るく暖かいのは、お日さまが出ているからだ。お日さまは偉い。うん。この世で一番偉いんだな。お日さまに勝てるものはいない」

 ここまで考えたネズミは、お日さまに話しかけた。

 「お日さま、こんにちは。私はネズミでございます」

 「おお。お前がネズミか。わしに何の用だね?」

 「お日さまは偉いんだね。もしお日さまが出てこなければ、この世は暗闇で寒くなるからね」

 「ははっは!そうでもないぞ。わしはもし雲が出てきたら、雲にさえぎられ何もできなくなる。お前は曇り空の時を思い出してごらん。それに雲は雨を降らすこともできるしなあ」

 これにネズミが考えていると、なんと大きな雲が出てき始め、お日さまは雲に隠れ見えなくなってしまい、あたりは暗くなり、これまでの暖かさはなくなった。

 「うわ!ほんとだ。お日さまより雲のほうがすごいや」とネズミは今度は雲に話しかけた。

 「雲さん!わたしはネズミですが」

 「なんだい?ネズミか」

 「あんたはすごいね。これまで出ていたお日さまを隠してしまい、あたりを暗くしたんだから。それに雨も降らすことができるんでしょう?この世で一番偉いんですね?」

 「一番偉い?そうかなあ。実は、わたしは風がきらいでね。風が出てくれば、吹き飛ばされてしまうんだ」

 「え?本当ですか?」

 「ああ。うそじゃない」

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