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(四)「石枕」
   2007-11-13 14:19:22    cri

 次は「太平広記」から「石枕」です

 「石枕」(枕中風雨)

 唐の太和年間に、趙懐正がべん州の光徳坊に住んでいた。

 ある日、おかしな爺さんが「石枕は要らんかね。この石枕はものがいいよ」と玄関にきたので、妻がそれを買い、きれに洗ってから枕袋に入れ、趙懐正の床に置いた。寝る前にこれを見た趙懐正は、これは面白いなと、それを頭の下においたが、どうしたことか枕の中から雨や風の音が聞こえ、やかましくて、なかなか寝られなかった。そこで翌日、この石枕のことを息子に話すと、息子は面白がって今夜は自分が使って見ると言い出す。こうしてその夜は息子がこの石枕で寝たところ、久しぶりにぐっすり寝むれたという。これはおかしいと、その晩に趙懐正がまた使うと、先日のように枕の中から雨と風の音がして寝られない。

 これはおかしいと、息子がこの石枕を壊して中を見てみようと言い出したが、「せっかく買ったものを壊すことはない。お前が使え。それに壊すにしても、わしが死んでからにしなさい」といい、趙懐正はその石枕を息子にやってしまった。

 さて、次の年にどうしたことか、趙懐正は風邪をこじらしてしまい、床に臥したまま息を引き取った。妻と息子は悲しんだが、家は元からあまり豊かでなかったので、趙懐正の葬式は簡単にすることにした。と。このとき、息子は父の「石枕を壊すにしても、わしが死んでからにしなさい」という言葉を思い出した。そこで妻も壊してみなさいといい石枕を壊させた。すると、中から、金三両と銀三両が出てきた。さっそくこの金を棺桶を買い、葬式などに充てたところ、丁度で一銭も残らなかったという。

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