コーラオ族は南の貴州省や雲南省、広西チワン族自治区に住む少数民族で、人口はおよそ58万人。コーラオ語を話しますが、文字を持たないので漢字を使っています。民族特有の行事や祭日の祝典、飲食の習慣を保っています。
今年18歳の王みょうさんと王しんさんは、コーラオ族の双子姉妹です。顔つきや身長はほとんど同じで、服装の好みも同じ。めがね、髪型まで同じものを使っているので、親戚でも間違えます。 この6月、二人は大学の入試試験を受けました。(中国の大学は6月に入試試験を行い、9月に新学期が始まります)そして、7月29日午前9時ごろ、王家に郵便配達人がやってきました。届いたのは、大学入学通知書。なんと二人とも、揃って、中央民族大学に合格したのです。ただ専攻は別々で、姉の王みょうさんは金融学で、妹の王しんさんはメディア関係です。二人は思わず抱きしめあって歓声を上げました。「同じ大学に進学したい」という願いがついに叶ったのです。
双子の王姉妹は、生まれてから、いつも一緒でした。幼稚園から小学校、そして中学校まで、生活はもちろん、勉強や遊びもずっと共にしました。しかし、高校入試の時、姉の王みょうさんの点数は妹より13点低かったため、別の高校に行かなければなりませんでした。最初は、離れ離れになった高校生活に慣れなくて二人は成績が落ちましたが、「同じ大学に入れるようがんばろう」と励ましあって三年間、耐えてきたのです。
来る9月11日、中央民族大学の新学期が始まります。二人の学費は一年あたり二万元(およそ32万円)。両親にとってはかなりの負担です。一方、スポーツが大好きな王さん姉妹は、来年の北京オリンピックを楽しみにしながら、新しい生活に胸をときめかせています。(担当:藍)
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