12日、北京大学で「北京学生日本語アフレコ大会」が開催され、北京地区で日本語を学んでいる大学生たちが参加しました。
「日本語アフレコ大会」は、映像に合わせて日本語でアフレコを行い、その実力を競うというものです。会場の前方に大きなスクリーンが設置され、出場者たちがあらかじめ選んできた日本のアニメやドラマ作品が上映されます。出場者たちはそれにあわせてアフレコを披露するのです。中には、アニメの主人公になりきって、コスプレをしていた出場者もいました。
どうしてこのような大会が企画されたのでしょうか?主催側の北京大学中日交流協会会長・王裕程さん(日本語学科2年)にお話を伺いました。
「日本語の弁論大会やスピーチコンテストは、いま全国各地で行われています。でも、私たちは、新しい形のものをやってみたかった。特にアフレコは、中国の学生の興味を引くことができる方法だと思うし、実際、日本語の勉強にも非常に有益です。そこで、アフレコ大会をやってみようということになったのです」
今回のアフレコ大会の出場者は、北京で日本語を学んでいる高校生・大学生を対象に公募。応募総数は62組。予選審査を経て、今回の決勝大会には8組が挑みました。
大会では、どの組も迫真の演技を見せていました。なかには、人気ドラマの「大奥」という時代劇に挑戦している組もありました。日本語の能力だけではなくて、そうした演技力も審査の対象となりますから、なかなかハイレベルな戦いとなりました。
激戦の結果、優勝は、北京外国語大学3年・劉婧ガクさんと、北京第二外国語学院4年・朴阿英さんの2人に決まりました。演目は、昨年秋から冬にかけて放送されていた人気アニメ「くじびきアンバランス」の1シーンでした。2人はもともと日本のアニメが大好きで、この作品も日頃から良く見ていたそうです。でも、実際自分で演じるとなると、キャラクターの性格や感情を全部把握しないといけません。それらを分析することで、非常に日本語の勉強になるのだそうです。
主催者側は、アフレコ大会のほかに、コスプレ大会など、これまでになかったさまざまな企画を検討しているとのことで、新しいアプローチで中日交流に貢献していきたいと抱負を語っていました。中国と日本、新しい時代の流れを感じさせる大会でした。
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