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中国語講座・出演中ーー俳優 前田知恵さん
   2006-06-05 09:57:49    cri
 今春からNHKテレビ中国語会話で俳優谷原章介さんとともにレギュラーで活躍中の前田知恵さんは、北京で本格的に演技を学んだ経験を持っている。番組内でも流暢な中国語を話し、時にはレポーターとして活躍する彼女は中国でどんな経験をしているのだろうか。

 「北京電影学院」。中国の映画人材の登竜門であり、日本でも有名な張芸謀監督を生んだ学校である。少数精鋭の学校であるが、全国各地から数十人募集の学部に五千人以上の受験生が集まることもあるという。1999年から北京に留学した前田さんは小さい頃から女優になりたいという願望があった。言葉でさえままならないのに外国人が合格するのは不可能な学校と周りの人たちに言われたが、その狭き受験の門を日本人で初めてくぐり、演劇科の本科生として入学することができた。実技の歌唱ではテレサテンの「月亮代表我的心」を歌ったという。「合格できたのは、自分らしさをめいっぱい表現できたからだと思います」と語る。

 入学後は中国でも才能のある情熱的な学生たちに混じって演技を学んだという。最初の頃は授業で先生の話す言葉の半分も分からなかったが年々、聞き取れるようになったという。今回のインタビュー時に北京電影学院時代のメモ帳を懐かしそうに見せてくれた。メモ帳には前田さんに、日中の架け橋になりなさい、という恩師の言葉も書き記してあった。生徒のことを真剣に考えて下さる尊敬すべき先生だったそうだ。前田さんが中国の映画「紫日」でデビューしたのは学生時代の2000年であった。ドラマの撮影の合間に待機していると、キャスティングのために北京電影学院に訪れた監督と急に面接する機会ができ、その場で出演が決まった。撮影期間は4ヶ月程度であったが、内モンゴル、北京、上海と中国各地を回った。中国で育った日本人の役であったが、本番中に日本語の台詞が思わず口から出てこず監督に怒られたこともあったという。

 好きな女優は「マギー・チャン」。彼女がスクリーン毎に七変化する姿に惹かれるという。好きな映画は陳凱歌監督や霍建起監督の作品。他国の文化や感情は言葉だけでなくて心で感じていく部分が大切だと語る。「ただ英語圏の俳優たちは英語が話せて北米、ヨーロッパなど広いフィールドで活躍することができるのに、アジア、特に東アジアの国々でも俳優同士のコミュニケーションはどうしても限られやすい。できるだけ広いフィールドで仕事をするには中国語ができればいいなと思っているんです」。

 「最初から北京の学校を卒業したら日本に帰国するつもりでした。今は日本で出会える仕事を精一杯、頑張っています」。目的意識が高く、長年北京で過ごした前田さんは芯の強さを持ちながらも人あたりはとてもソフトだ。中国人女性のような芯の強さ、日本人女性の柔らかさという双方の要素を持ちあわせている前田さんの今後の活躍に期待が高まる。 (文責:森岡 正樹)

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