盤錦で観光業が振興
中国東北部の遼寧省にある盤錦は、昔から、おいしいお米が獲れるところとして知られており、東北地方では唯一の国家クラスの生態モデル地区ともなています。
盤錦は遼河デルタ地帯にあり、その湿地面積は3000平方キロ。ここには、丹頂鶴やズグロカモメなど253種の野鳥が生息しています。また、この広大な湿地帯には、一面に高さ2メートル以上の葦が茂っており、この葦を材料にして作られた工芸品も、多くの観光客に喜ばれています。このほか、ここには地元の名物であるおいしい蟹が生息しているのです。
ここ数年、盤錦の関係部門は観光業の発展に力を入れ、盤錦を訪れる観光客は年々増えており、盤錦は観光地と風景地としも注目されているのです。
日本の開拓団
1931年9月18日、日本軍は中国東北部にある瀋陽の北郊外の柳条湖で鉄道を爆破し、これを中国側のしわざだとして、中国軍に対し軍事行動を起こしました。これをきっかけに日本軍は中国の東北地方への全面的侵略を始めたのです。
その後、東北地方の20ヶ所日本の開拓団が送られ、多くの日本や朝鮮からの移民が移住してきました。そのうち、盤錦の栄興地区は1933年から、朝鮮からの移民を中心とする開拓団が入り、その数は5500人近くになったとのことです。
丹頂鶴
雪が解ける3月ごろに、多くの丹頂鶴が盤錦を流れる遼河の両岸に引っ越してきます。ここに来る丹頂鶴の群れは毎年非常に多く、統計によりますと、多い時には600羽から700羽以上に達し、少ない時でも2,約300羽はあるとのことです。遼河デルタ地帯は丹頂鶴が越冬する地点としては中国では最北端にあり、その産卵地点としてはなんと最南端でもあると言えます。
盤錦にある双台子河口国定自然保護区は世界最大の葦が茂る湿地帯として知られ、丹頂鶴やズグロカモメなど253種の鳥類がここで生息していることから、ここは鳥の天国とも呼ばれています。
広大な葦の原
盤錦は世界最大の葦の湿地帯に位置し、その葦の生えているところの面積は8万平方キロに達しています。ここには森林が少なく東郭、羊圏子、趙圏河、遼濱、新生という五つの葦の原からなっており、この広大な葦の湿地帯は大気の浄化、騒音や風を防ぐという森林と同じ役割を果たしているのです。
また、葦を材料とする様々な工芸品は観光客から公表を受けており、アメリカやヨーロッパの市場にも輸出されています。
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