張家界国家森林公園は、1982年に国務院により許可された中国で初めての国家森林公園です。公園は張家界市の北部約32キロ離れたところにあり、年間の平均気温は16℃ー17℃ぐらいです。張家界には渓谷や屋根沿いにいくつもの遊歩道があり、渓谷でのんびりと風景を観賞するのに最適です。張家界国家森林公園は、黄石寨と金鞭渓二つの風景区からなっています。
黄石寨 漢の時代に劉邦の軍師張良がここで黄石公と呼ばれた老人に救われた伝説にちなんで、名付けられました。稷線がライオンが這っているように見えることから黄獅寨ともいいます。標高1048メートルで、ロープウェイを利用するか、或いは龍女峰や南天一柱のある屋根からの階段に沿って登って、山頂に到達します。山頂から眺める岩峰群は絶景です。
頂上に3キロの散策コース、10カ所の展望台があり、「六奇閣」「金亀岩」「天橋遺墩」「南天一柱」「天書宝匣」などの奇岩を眺められます。「張家界に至りで黄石寨に至らざれば未だに張家界にあらず」といわれています。
97年に完成したロープウエイは珍しい3連結で、わずか3分間で頂上へたどり着きますが、景色をじっくり楽しむなら徒歩でも2時間30分(4キロ)ほどかかります。
金鞭渓 全長6キロ、所要時間は2時間ぐらいの渓谷沿いのコースで、石畳の道はよく整備され、アップダンも少なく歩きやすいです。ここは「世界で一番綺麗な峡谷」と呼ばれ、空気は透明なくらい澄みわたり、周りの景色も非常に素晴らしいです。両側には、天をつくように高く聳えた峰が林立し、珍奇草木が生え茂っています。さらさらと流れる渓流はどこまでも透き通っており、水の音が深い幽谷に響いています。こんな素晴らしい景観の中での森林浴は、ゆったりした時の流れを実感できます。
渓谷の入口に、金鞭岩と酔羅漢という二つの岩峰がそびえ、仙境の入口を形作っています。また両岸の特徴ある岩には、中国の史実や伝説にもとづき、人や動物の名前がつけられていますが、コース名となっている高さ300メートルの金鞭岩は、その昔、始皇帝が海を埋め立てるため山を切れ崩そうとしたが、叶わず、その武器を打ち捨てたものといいます。
ちょうど中間点にあたる紫草潭のあたりに休憩所があり、ここで土家族の芸能を鑑賞することもできます。
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