特色を持った大学が集まる北京。今回は少数民族教育の最高学府「中央民族大学」をご紹介します。
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日本語学科一年生 | 中央民族大学は、北京市西北部にあり、中国の人口92%を占める漢民族と、55の少数民族、56すべての民族から構成されています。在校生徒数は1万人ほどで、日本からの留学生も多く在籍しています。文系、理系を備える総合大学ですが、舞踊科や音楽科などもあり、構内を歩くと、言語はもちろん、顔かたちの異なるそして非常にスタイルのいい美人学生に出会えるのも民族大学ならではです。
この民族大学で昨年9月から、日本語教育を専門とする「日本語学部」が創設されました。北京五輪にあわせ日本語人材を育成するのが目的です。日本語学科の生徒は相互学習のパートナーを求めていますので、日本の留学生にとっても、相互に学習する機会が増える形となりました。
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黄秋月さん | 今回は四川省出身のチベット族・黄秋月さん(こう しゅうげつ)さんに話を聞きましたが、「チベット族」と聞くと、中国西部のチベット自治区に住んでいると思われるかもしれません。しかしそのお隣、四川省、青海省(せいかい)、雲南省にも多く暮らしており、四川省の世界自然遺産「九塞溝」の付近にも多くチベット族が暮らしています。この名前も「渓谷沿いに9つのチベット族の暮らす村がある」ことに由来しています。
黄さんの将来の夢は、「日本に留学して経済を学び、自分の会社を持つ、そしてそれを世界的に有名なものにすること。」 他の生徒にも話を聞きましたが、みな各民族を代表して北京に来ていることもあり、通訳になりたい、ふるさとと日本をつなぐ国家的な仕事がしたいなど、それぞれ非常に明確な目標を持っている姿が印象的でした。
ここ民族大学では短期の留学も受け付けており、中国語はもちろん、北京にいながら特色のある各民族の文化を肌で感じることができます。
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