北京のおしゃれスポット「後海」から歩いてすぐのところにある「煙袋斜街」は、昔ながらの胡同。歴史ある銭湯が今でも営業していたり、中国の骨董品を売る店が並んでいる。そんな旧い物と一緒に、今ではおしゃれで個性的な店やバーが軒を連ねている。
その「煙袋斜街」にある北京で唯一の古着を専門に売る店「拆那」(チャイナ)には、音楽や芸術方面に携わる若者が後を絶たない。
「拆那」(チャイナ)で売っている古着の大半は、マレーシア、タイ、香港、アメリカ、そして日本から仕入れているらしい。旅好きのオーナーが各国を旅しては、古着を買出しにいくそうだ。一番値段の高い古着はアメリカから仕入れた2000元(日本円で約3万円)もするジーンズ。
店内には70年代に流行ったバイクの模型や時計などの小物を初め、70、80年代に流行った服などが所狭しと並べられている。
自らも古着ファンだと言う店員の張毅奇さんは高校時代、日本の高校生と接する機会があり、彼らが着ていた古着に興味を示す。国内にはまだ古着があまりない頃、日本から帰国した友達に珍しい古着を売ってもらったり、友達の日本人留学生から気に入った古着をゆずってもらったり・・・。今では部屋中古着だらけだと言う。
「でも・・・まだ中国には古着の良さを分かってくれる女の子が少ないんだよね」と寂しげに語る金髪の張毅奇さんは、最近日本語を習い始めた。日本の古着を初め、日本の文化が好きだと言う彼は、見た目おしゃれな日本人男性と変わらない。「今後はもっと古着を着る人が増えると思うよ」と中国での古着流行に熱いまなざしを向けるのであった。
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