G20・主要20ヶ国金融サミットが現地時間の15日に、ワシントンで閉幕しました。参加国は、金融危機への共同対応や国際金融システムの改革など注目されている課題をめぐって議論し、一連の共通認識に達しました。
G20・主要20ヶ国サミットはワシントン市内の国立建築博物館で開かれました。サミットに、G20の首脳のほか、国連のパンギムン事務総長、世界銀行、IMF・国際通貨基金の責任者らも出席しました。中国の胡錦濤国家主席は席上、「力を合わせて難関を乗り越えよう」をテーマにした演説を行い、国際社会が協力を強化し、危機に共同で応対するよう呼びかけました。胡錦濤国家主席はさらに、国際金融システムの改革に関する四原則を主張し、中国金融危機に対する立場を述べました。
胡錦濤国家主席は演説の中で、「公平、公正、包容と秩序は国際金融システムの新たな行方である」と強調し、「国際金融システムの改革は全面、均等、順序と効果という四原則を守らなければならない」と指摘しました。発展途上国の最大国の指導者として、胡錦濤主席は、金融危機が発展途上国に及ぼす影響を強調し、「中国は責任をもって、国際金融の安定を維持し、世界経済の発展を促進する国際的な協力活動に取り組み、国際金融機構が金融市場の変化によって融資能力を増やすことをサポートしながら、金融危機の影響を受けた発展途上国への援助を強化し、世界銀行傘下の国際金融会社による貿易と融資に積極的に参加していきたい」と述べました。
サミットで各方面は、現在世界が直面している金融と経済問題に対応するための行動計画を採択しました。内容は、金融市場の透明性の向上と責任追及制度の完備、監督管理の強化、金融市場の完全性の確保、国際協力の強化及び国際金融機関の改革という5つの分野に及んでおり、中短期の目標を定めました。会議終了後に発表された「ワシントン宣言」では、「現在金融危機が世界に広がっている中、主要20カ国の首脳らは、全世界の経済成長を回復させ、国際金融システムに対する必要な改革を実現させる上で協力を強化すると決意しました。持続的なパートナーシップ、協力と多国間主義を通じて、国際社会は必ず、危機を乗り越え、世界経済の安定と繁栄を取り戻すことができるだろう」としています。アメリカのブッシュ大統領はサミット終了後、メディアに対し、「今回のサミットは成功した。われわれは、ここ最近各国が金融危機対策で取った措置を顧みた。また現在の情勢と対応措置だけではなく、より広い範囲での改革や今後の予防策についても話し合った」と述べました。
ブッシュ大統領はまた、「各国の首脳はサミットで、市場の公正性を高めることで一致した。各国は投資者の利益を確実に保護するため、自国の市場監督管理に関する法律を再認識しなければならない。このほか、各国の間の金融機関の協力を強めることでも合意した。今回のサミットの成果は、各国がIMF・国際通貨基金と世界銀行の管理体制に対し、今の時代にふさわしい改革を行うことに同意したことだ」と語りました。
会議の参加国は、会議で収めた成果を歓迎するとともに、協力を強め共に危機に対応していきたいと表明しました。欧州委員会のバローソ委員長は、会議後の記者会見で、「我々は単独ではなくて、共同で義務を負うべきだと思う。貿易や、援助などの措置を通じて積極的に協力し、各国の状況に応じて異なる措置を行い、我々の努力で共同の目標の利益を最大にすることができる。これを、欧州だけではなく、全世界に分かってほしい」と語りました。
アメリカのブッシュ大統領は、会議後の記者会見で、「ワシントンは金融危機の対応や、国際金融システムの改革の出発点に過ぎない」と強調した上で、「今回のサミットは重要な一歩だ。金融危機の解決にはまだ沢山の仕事があり、一回の会議だけですべてが解決できない。今回のサミットをきっかけに仕事が始まった。この仕事により、監督管理システムを徐々に整備させ、危機の再発を防いでいきたい」と述べました。
サミットで収めた共通認識によりますと、G20は来年4月30日までにまたサミットを開き、今回で決定した関連規則とその実行の状況を審議することになるということです。(翻訳:KH LYH WY)
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