さる9月に、中国の有人宇宙船「神舟7号」が3日間にわたる宇宙飛行を行ったあと、無事に帰還しました。これは中国が行った3回目の有人宇宙飛行となりました。7日の今日、宇宙飛行の成功を祝うレセプションが北京で行われ、胡錦涛国家主席を始めとする国の指導者らが出席しました。今日の中国リポートでは、その模様をお伝えします。
レセプションは国歌の演奏から始まりました。胡錦涛国家主席、温家宝首相、全国政治協商会議の賈慶林議長を始めとする国の指導者が出席しました。中国初となる船外活動を行った宇宙飛行士テキ志剛さんが「航空英雄」、また、そのほかの二人の宇宙飛行士劉伯明さんと景海鵬さんには、「英雄飛行士」の称号が贈られ、三人は胡錦涛国家主席から「航空勲章」と賞状が贈呈されました。
3回目となる今回の宇宙飛行では、宇宙飛行士は初めて宇宙船の外に出て、科学的な実験を行い、宇宙開発技術において大きな進歩を遂げることになりました。宇宙船の外に出て、中国の国旗を振ったときの感動をテキ志剛宇宙飛行士はこのように語りました。
「五星紅旗が初めて広々とした宇宙空間で翻りました。そのとき自分の国に誇りを抱き、感動しました。これは宇宙飛行士の小さな一歩ではありますが、中華民族が未来へ前進する大きな一歩となりました。私たちは宇宙に足跡を記してきたのです。」
中国は宇宙飛行を始めて16年になりました。その期間に、無人から有人、1日の単独飛行から、数人による数日間の飛行まで、さらに船内での実験から船外活動まで、一歩一歩着実に進んできました。特に「神舟7号」による今回の飛行では、打ち上げロケットから船外活動用の宇宙服、小型人工衛星の放出まで、一連の重要な技術を飛躍的に向上させることができました。
レセプションで、胡錦涛国家主席は再び祝賀の言葉を述べました。
「『神舟7号』有人宇宙飛行の成功により、わが国は世界で3番目の船外活動にかかわる技術を持つ国になりました。これはわが国の宇宙開発の歴史における重要な1ページであり、また、新しい国づくりのシンボル的な成果でもあります。」
胡錦涛国家主席はさらに続けて、中国の科学技術の全体的なレベル、特に自主開発能力の不足を指摘し、その重要性を強調しました。また、民間が国の重要プロジェクトへ参加することや、企業が重要技術と製品を自主的に開発することなどを奨励する方針を述べました。
「中国は宇宙の平和的開発の原則を守り、各国人民と連携して宇宙開発で協力し、人類の平和と発展という崇高な目標を目指して努力することを希望する」と述べました。
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