アメリカ歴史上もっとも時間と費用がかかった大統領選はいよいよゴールに辿り着きます。現地時間の4日、アメリカの有権者は相次いで投票に駆けつけています。民主党候補バラク・オバマ上院議員（47）と共和党候補ジョン・マケイン上院議員（72）にとっても、これは歴史的な時となっています。両氏は、「アメリカは変わらなければならない。自分がこの一翼になりたい」との姿勢を示しました。

　シカゴでの投票は4日の朝6時に始まりました。オバマ氏は8時前に投票を済ませたそうです。シカゴには百を超える投票拠点が設置されていますが、地元には大きな中国人団体があることから、投票拠点に掲げた横断幕には英語、スペイン語と中国語の三ヶ国語が書かれています。記者がインタビューしたおよそ20人のうち、ほとんどはオバマ氏に投票しました。

　「オバマ、オバマ、オバマに投票しました。」

　オバマ氏に投票した有権者は、オバマ氏が必ずホワイトハウスとアメリカ社会、および、彼らの生活に変化をもたらしてくれるに違いないと確信しています。新しくアメリカに移民したデクラン・オドノーヴァンさんは、初めて選挙に参加したそうです。

　「オバマ氏が就任したら、経済情勢はきっと好転するでしょう。また、引き続きイラクでそんなにお金かけることもないでしょう。アメリカ社会は改革をしなければなりません。今、経済が危うく、失業者は増える一方ですが、オバマ氏が私たちを助けてくれる正しい人選だと思います。」

　ラリー・ウィンドワースさんは、オバマ氏も教鞭をとっていたシカゴ大学に勤めたことがあります。大学にいたとき、オバマ氏のことを聞いたことがあります。とても信頼できる人と評価されています。ラリー・ウィンドワースさんの話です。

　「私はシカゴに20年も住んでいます。シカゴ大学で教えたこともあります。そのとき、オバマ氏も同じ大学に勤めましたので、知らない人とはいえません。実は、もともとマケイン氏も気に入っていましたが、そのパートナーのベイリン氏が嫌いなので、態度が変わったのです。」

　オバマ氏がこれまでの世論調査でいずれも制しましたが、その選挙本部の所在地であるシカゴには、マケイン氏の支持者もいました。

　「マケイン氏は一番すばらしい候補者だと思います。私は共和党員です。」

　インタビューの中で、有権者たちは、誰が選挙に勝とうとも、今回の選挙は歴史的な意義を持って、見逃すことができないと見ています。投票拠点のスタッフは、今年、有権者たちの投票への情熱は前例がないほど燃えているということです。

　アメリカの有権者たちは、「アメリカは変わる必要がある。オバマ氏がその変化をもたらすことができる。そして、自分もこの変革を推進する力になりたい」とのメッセージを伝えています。