さきほど閉幕した北京五輪では、中国勢は金メダル51個、銀21個、銅28個で金メダルリストの一位となりました。改革開放が実施されてからのこの30年間、中国のスポーツ界は世界スポーツの重要な力となっています。  

　1979年、改革開放政策が実施された翌年、中国は五輪組織に戻り、1984年のロサンゼルス五輪以降の7回の夏季五輪大会に参加しました。北京スポーツ大学五輪研究センターの張毛毛博士は、北京五輪についてこう語っています。

　「北京五輪では、中国代表団は初めて全28競技に参加した。また、われわれが獲得した51個の金メダルも、17競技に及んでいる。これは、新中国のスポーツ代表団が参加した7回の五輪の中で、最も広範囲にわたっての金メダル獲得となった」と語っています。

　30年間にわたる改革開放政策に恵まれ、中国の選手は世界に溶け込み、競技レベルが上がると共に、自信もついてきました。各スポーツチームには、外国からの監督もいます。彼らの協力により、中国は様々なスポーツ項目で大きな進歩を遂げました。国家体育総局の劉鵬局長の話です。

　「中国の五輪代表団にはあわせて38人の外国人監督がいる。彼らは精一杯働き、中国のスポーツ競技レベルを高めることに大きく貢献しているだけでなく、祖国の人々の友情をもたらしてきた。心より感謝している」と述べました。

　16日間という期間で行われた北京五輪ですが、中国のスポーツの飛躍的な発展を全世界に見せることができました。総合的な国力の向上は、中国スポーツの発展を推進した根本的な原動力と見られています。北京スポーツ大学五輪研究センターの張毛毛博士はこのように述べています。  

　「国が栄えればスポーツも栄える。安定した政治、急成長の経済、調和の取れた発展を遂げた社会、特に改革開放30年来遂げた大きな成果は、中国のスポーツ事業が飛躍的な発展を実現したことの基礎と原動力だ」と話しています。

　中国のスポーツ競技レベルが向上するにしたがって、中国国民のスポーツへの認識も大きく変わりつつあります。北京五輪では、中国の観客は中国選手だけでなく、他国の選手にも拍手と歓声を送りました。また、中国選手の失敗とミスにも大きな包容力を示しました。このような変化は中国スポーツ競技の発展によい環境を提供しただけでなく、社会進歩の表れとも言えるでしょう。