中国は25日夜、3人の宇宙飛行士を乗せた有人宇宙船「神舟7号」の打ち上げに成功しました。中国にとって、有人の宇宙飛行はこれで3度目ですが、今回は初めて宇宙空間での船外活動が予定されています。
北京時間の25日午後9時過ぎ、中国の北西部にある酒泉衛星発射センターで、3人の宇宙飛行士が乗り込んだ有人宇宙船「神舟7号」が打ち上げられました。およそ20分後に、現場で総指揮を務める常万全氏は、「打ち上げは成功し、宇宙船は予定の軌道に乗った」と発表しました。
中国の有人宇宙飛行は2003年以来これで3度目となり、各界から注目されました。胡錦涛国家主席は発射の現場を訪れ、打ち上げの前に壮行式を行い、また打ち上げに成功した後、次のような談話を発表しました。
「『神舟7号』の有人飛行は、今年の中国の最も代表的で重要な活動で、中国の国民が世界の科学技術のトップに登るための偉大な行為だ。打ち上げの成功で幸先のよいスタートを切った。いま、宇宙船は予定通り軌道に乗ったが、これからの実験なども真剣に行い、この事業を成功させるよう期待している」
この宇宙船は、中国国産の長征2号F型ロケットで打ち上げられたものです。このロケットについて設計に当たった荊木春氏は、次のように述べました。
「『神舟1号』から今回の『7号』まで、全部この種類のロケットで打ち上げたものだ。我々は、毎回の発射後に飛行のデータを分析し、技術を改善してきた。それでロケットの安全性が高まってきた」
「神舟7号」は、軌道、推進、帰還の3つの部分からなり、長さ9.19メートル、重さおよそ8トンです。宇宙空間では最長5日間飛行することができるということです。宇宙船の設計を担当した張柏楠氏は、これまでの宇宙船と比べ「神舟7号」には多くの改善点を取り入れたと、こう説明しました。
「『神舟7号』にとって3人の飛行士を乗せるのが限界だ。その3人が予定された実験を行い、そして無事に帰られるように、飛行士が着る宇宙服の設計や酸素、食品の供給などに多くの調整を行った」
計画では、飛行士1人による船外活動のほか、小型衛星の発射や衛星を使ったデータの中継実験なども行われます。これらの実験を終えれば、中国北部に着陸する予定です。(翻訳:鵬)
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