中国・EU(欧州連合)フォーラムの第3回会議が10日夜、ドイツのハンブルグで開幕しました。それに出席する中国の張徳江副首相やドイツのシュタインマイヤー外相ら各国代表は双方の協力の重要性を強調しました。専門家は「今回の会議は、中国とEUがこれまで双方にある障害を取り除き、相互信頼を深め、パートナー関係を発展させることにプラスとなる」と見ています。
中国・EUフォーラムは2004年にハンブルグ商会の主催によって初めて開かれました。その後、2年に1回行われています。今回の会議は3日間にわたって、「ハンブルグのサミットで中国とEUが出会う」を趣旨としており、主に双方の貿易関係、気候と環境保護、中国発展の見通しなどを討議します。
中国とEU各国の政治、商工業、科学技術の各界の代表ら380人が開幕式に出席しました。開幕式の講演で張徳江副首相は「中国とEUの協力には大きな潜在能力があり、発展の見通しは明るい。EUは中国最大の貿易パートナーである。中国はEUとの関係発展を非常に重視している。中国とEUの全面的戦略パートナー関係が日増しに成熟してきた。双方の共通点は相違点より多く、共同利益も矛盾より多い。中国政府は、建設的な態度で積極的に双方の矛盾と食い違いを取り除くよう力を入れている」と述べ、広い視野と戦略的な視点で中国とEUの関係を見るよう呼びかけました。
また、張徳江副首相は「中国は平和発展の道を堅持し、世界の平和と発展の事業を推進する重要な力となる。安定、開放、発展、繁栄の中国は、世界とヨーロッパ各国にとってパートナーであり、脅威ではない。中国はEUとの一体化を終始支持している。EUが国際関係でさらに積極的で建設的な役割を果たすことを歓迎する。中国はEUと、双方の各分野における協力を深め、共に発展していきたい。これは双方の人民の根本的利益となり、地域と世界の平和にもプラスとなる」と語りました。
シュタインマイヤー外相は「責任感のあるパートナー関係」を共に推進していくよう呼びかけ、「安全と経済安定、原材料不足などの課題の前に、世界のすべての国と組織は単独では問題を解決することができない。世界は、新しい秩序を求めている。これには、中国を含む発展途上国との対話が不可欠である。過去1年では、中国とEU、中国とドイツの関係発展はそれほど順調ではないが、双方は交渉を続けてきた」と強調しました。
また、シュタインマイヤー外相はドイツと中国の経済貿易関係の発展と政治関係の回復を高く評価しました。
会議に参加する各界の代表もそれぞれ、中国とEUの関係発展に期待の意を表しました。ハンブルグ商会のホルヒ会長はこの会議を公平に対話する新しい架け橋にすることを希望し、中国を平等なパートナーとして協力していくようEUに呼びかけました。EU税務委員会の関係者は中国政府の関係部門との協力成果を高く評価しました。
ドイツの世論は「中国・EUフォーラムはすでに経済と政治対話を行う重要な場となっている。双方の協力、特に経済協力はさらに進んでいくだろう」と見ています。
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