国連人間居住計画が組織した東アフリカ5カ国の水利相会議が5日、ケニアの首都ナイロビで開かれました。会議は、ケニア、タンザニア、ウガンダの3カ国が2004年に調印した「ビクトリア湖の給水・衛生施設プラン」の実施状況を検証しました。
会期1日の今回の会議は、「ビクトリア湖地域での給水と衛生施設の実現に関するミレニアム開発目標」がテーマでした。国連の事務次長で国連人間居住計画のティバイジュカ事務局長やケニア、タンザニア、ウガンダ、ルワンダ、ブルンジの5カ国の水利相と専門家が出席しました。
ティバイジュカ事務局長は席上、「ビクトリア湖プランの第1段階の任務は既に達成し、素晴らしい効果を上げた」と述べ、さらに 「このプランは段階別に実施されている。第1段階はケニア、タンザニア、ウガンダ3カ国の都市で実施、現在は第2段階に入り、ルワンダとブルンジの都市にまで拡大されることになっている。このプロジェクトがカバーしている都市の34万2000人のうち、半数近くが改善された給水と衛生施設の恩恵を受けている」と強調しました。
実施で良好な結果が出たのは、主要3カ国、ケニアとタンザニア、ウガンダがプロジェクトを非常に重視したからです。タンザニアのムワンドシヤ水利相は「タンザニアは主に、国家水利当局の開発計画の実施を通じて水利事業を発展させており、ビクトリア湖給水・衛生施設プランを計画の中に盛り込んだ。水利事業の発展に必要な資金や資源を集めるため、政府や投資家、利益関係方面が一括基金を設立し、政府はこの資金を利用して、このプランを含むさまざまな水利事業を展開しているため、個別に資金を集める必要はない」と述べました。
国連人間居住計画の統計によりますと、ケニアとタンザニア、ウガンダ3カ国の人口総数の3分の1を占める3000万人は、直接あるいは間接的にビクトリア湖の水資源に依存して暮らしており、そのうち半数は貧困に苦しんでいます。貧困人口は、ビクトリア湖給水・衛生施設プランの主要な対象となっています。ティバイジュカ事務局長はこのプランが貧困撲滅で大きな役割を果たしたと指摘した上で、「貧困に苦しんでいる人々にとって、最大の困難は安全な飲料水と衛生施設を持てないことだ。この問題を解決すれば、貧困撲滅はほぼ進展を遂げたと言えるだろう」と述べました。
この日の会議で、5カ国の水利相は、ビクトリア湖プランをルワンダとブルンジにまで拡大することについて協議しました。ブルンジのサミュエル水利・エネルギー・鉱業相は「私たちはこのプランを支持する。地域と全体の発展のためのプロジェクトであり、わが国でもより多くの支持を得られるだろう」と語りました。
|