北京市には現在、全人口の6%を超える約100万人の身体障害者がいます。これは決して少なくない人数ですが、北京市政府や身障者関連機関は、まさに身障者一人ひとりを重視し、さまざまな支援を行っています。
北京市身障者連合会の責任者趙春ランさんの話によれば、過去数年、中国の各級政府は、身障者の生活改善や権益保護、就業支援などのため多くの資金を出し、これにより身障者事業は大きな発展を遂げたということです。この中で、身障者の外出に便宜を図るため、道路や公共施設などのバリアフリー化を実現しましたが、今年北京で開催されるパラリンピックに合わせてバリアフリー施設の建設が加速されているということです。車椅子のまま乗降できるよう床を低くしたノンステップバスなどが運行され、地下鉄なども出入り口に車椅子を運ぶためのリフトが設置されています。また、身障者の就業やメンタル面の支援のため、住宅団地などで身障者向けの活動センター「ぬくもりの家」を150ヵ所設け、スポーツ、文化活動を後押したり、カウンセリングを行ったりしているということです。
北京市民の陳暁晶さんには、知的障害を持つ息子がいます。息子のリハビリのため、毎日、自宅付近の「ぬくもりの家」に通っています。陳さんは、こんな身障者向けの施設に感謝したいといいます。
陳暁晶さんは次のように語っています。
「そこの先生は、『自分にできることは自分でやるように』といって算数や洗濯、料理を教えてくれた。そして、皆が自立できるように簡単な仕事をやらせて、毎月給料も払ってくれている。これは、本当に思ってもなかった嬉しいことだ」
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