年に1回開かれる「世界水週間」フォーラムが18日から、スウェーデンのストックホルムで開かれています。「衛生施設と医療衛生」をテーマに日常の生活用水の衛生問題について討議されています。
今回の水週間の主要なテーマは、生活に欠かせないものの、あまり話題にしないトイレなどの衛生施設、人類の健康とのかかわりが取り上げられています。また、人類の活動が環境及び水資源にもたらす影響、衛生施設の改善、水供給、生態管理などについて討議することになっています。
ストックホルム世界水週間は1990年から行なわれ、その目的は水資源や水環境の保護、水資源への投資、貧困撲滅の促進にあり、対策と研究を検討する重要なフォーラムとなっています。今回は世界各地の2500人の専門家、科学者、政府、非政府組織と企業の代表が参加する予定です。
今年は国連の決めた「国際環境衛生年」です。水の衛生は環境の衛生に直接関わっています。世界水週間が発表したデーターによりますと、世界で水の衛生状況は深刻なものです。現在、基本的な衛生施設の不足は世界26億人の健康を脅かしています。世界で、毎年、140万人の子供は衛生条件が悪く、安全的な飲料水が足りないため、マラリアや下痢などにかかって死亡しています。これまで、国際社会ではこれを重視していませんでした。ストックホルム国際水研究所のステファニー報道官は、「人々はトイレや糞便の話を口にするのをタブーとしている。しかし、現在、世界で毎日、5000人の子供が衛生施設がないため、マラリアにかかって死亡している。これに対し、今回の水週間では、水の清潔を保障し、基本的な衛生施設や人類の行動習慣の改善、衛生学の関与などの角度から病気をもたらす微生物や化学製品との接触を減少し、人類の健康を改善する措置について検討する」と述べました。
国連が発表したところによりますと、現在、世界人口の20%を占める30余りの国の人々は水不足の問題に直面しています。2025年まで、この比率は30%になる可能性があります。気候変動や急速に増える人口、アジアとアフリカ経済の急速な発展などによって、世界の水問題が日増しに深刻になるとともに、ヨーロッパで水の問題も存在しています。
19日は、アジアの水問題について重点的に討議するということです。アジアは、世界の60%の人口を擁し、急速な経済発展は水資源に大きな影響を与えています。現在、アジアでは、一人当たりの水資源所有量は1950年代の15%から30%しかありません。
世界水週間の組織者は、「今年の水週間では、基本的な衛生施設の改善などのほか、水供給、生態管理、経済発展との協調についての討議が成果を収めるよう希望する」と述べました。(翻訳:董)
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