ロシアのメドベージェフ大統領は15日、ロシア南部の都市ソチで、「アメリカが東ヨーロッパでミサイル防衛システム(MD)を配備する計画は、明らかにロシアを念頭に置いたものだ。一部の無法な国からの脅威を防ぐためだというのは嘘だ」と述べました。
ロシアのメドベージェフ大統領はこの日、ロシアを訪問中のメルケル首相と会談した後、メディアに対し「ロシア軍当局は、アメリカがポーランドとチェコにミサイル防衛システムを配備する本当の目的を憂慮する」と語りました。一方、メルケル首相は、「アメリカと東ヨーロッパ諸国が結ぶミサイル防衛協定は、ロシアを標的にしたものではない」との考えを示しました。
またこの日、ロシアのメルニコフ下院副議長は、「アメリカがポーランドにミサイル防衛システムを配備することは、ロシアの安全を脅かす。協定の調印は、ポーランドをロシアとアメリカの対立に巻き込む」と指摘しました。
一方、アメリカは、再び自国の立場を表明しました。アメリカのライス国務長官は15日、グルジアの首都トビリシで、「アメリカがポーランドにミサイル防衛システムを配備するのは、ロシアを標的にするものではない」と述べました。また、ライス国務長官はグルジアのサーカシビリ大統領と会談した後、「ポーランドは、アメリカの同盟国だ。アメリカとポーランドは、両国間の枠組み内でミサイル防衛システムの配備に関する協定を結ぶ権利がある」との見解を示しました。(翻訳:洋)
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