北京五輪の開会式リハーサルの映像を無断で放送した韓国のテレビ局SBSは、31日北京五輪組織委員会に正式に謝罪しました。

　韓国SBS北京五輪報道総合コーディネーターの金慶秀氏は取材に対し、韓国連合メディアグループと同局代表がすでに北京五輪組織委に謝罪し、開会式リハーサルの映像はインターネット上からすべて削除したと話しました。

　韓国連合メディアグループのリーダーで、韓国KBSテレビの金顕哲総コーディネーターは「SBSの行為は不当で、処罰に値する」と批判。「今回の件はKBSとは関係ないが、我々グループの一員が行った行為に対し恥ずかしさを覚える。SBSはすでに北京五輪委の抗議を受け取っており、我々もSBSに対する処分を検討中だ」と話しました。

　IOCプレスコミッションの責任者も今回のリハーサル映像流出については驚きを隠せない様子です。「これまで各メディアが五輪開会式のリハーサルに機材を持ち込み、撮影のテストを行なうことを認めてきたのは、外部には漏らさないという『紳士協定』があったためである。しかし今回のようにリハーサルの模様が放送されてしまったのは、オリンピックの歴史上初。SBSの行為は国際慣例上守られてきたメディア間の『暗黙の了解』を裏切るものだ」と強く非難しました。IOCも今回の事件を重視しており、SBSに対し何らかの制裁をあたえるか否か現在検討中とのことです。

　北京五輪組織委の孫偉徳スポークスマンが、31日SBSの行為に対し、「非常に失望した」と発言しました。

　孫偉徳スポークスマンは「一連の報道を見て非常に失望している。しかし、問題の映像を見ただけでは、開会式の全貌をうかがい知ることなどできない。みなさんには、8月8日の本番に期待してほしい」と述べました。

　7月30日、北京五輪開会式の本番を前に、韓国SBSテレビがそのリハーサル映像をおよそ2分間放送しました。その後、映像はインターネットで瞬く間に広がりました。(翻訳：ooeiei)