D8・発展途上八カ国首脳会議は8日から、マレーシアの首都クアラルンプールで開催されます。各加盟国は直面している様々な経済問題ついて討議します。
発展途上八カ国首脳会議は2年に一度開催されます。今年は第6回目で、「協力してともにチャレンジに向かう」がテーマです。参加者はD8の発展について討議するほか、今後10年間の経済協力ロードマップを制定し、事務局を設置し、またエネルギーと食糧価格上昇などの問題について討議します。
まず、会議はD8の優遇関税協定の批准と実施を促します。マレーシアのライス・ヤティム外相は6日、発展途上八カ国外相会議の席で、「会議参加者は、新しい方法とルートを考え、明るい未来を作る」と述べました。D8加盟各国は2005年、関係8カ国間の優遇関税協定について交渉し、2006年にインドネシアのバリ島で行われた第5回D8首脳会議でこの協定を結びました。しかし、協定の「原産地規則」に関する条例について意見が加盟国の間で一致していません。協定の実施は4カ国以上の批准が必要ですが、現在マレーシアとイランしか協定を批准していません。このため、優遇関税協定はいまだに全面的な実施ができません。現在、発展途上八カ国の貿易高官はすでに原産地協定と製品リストに関する交渉を終えたため、会議参加者は、今回の首脳会議でこの協定の達成を希望しています。
二つ目、各国の経済を発展させるため、会議は新しい協力計画を制定します。現在、D8各加盟国間の貿易額は1999年の145億ドルから現在の490億ドルまで増えました。今後10年間の経済協力ロードマップによりますと、D8加盟国間の貿易額の増加幅は現在の5%から10年後の15%から20%ぐらいまで上がり、加盟国間の経済貿易協力がさらに拡大し、人々の生活レベルが向上します。
三つ目、エネルギーと食品価格の上昇に共に対応し、協力を強化します。ここ数年来、原油と食糧価格の高騰が発展途上八カ国に影響を及ぼし、至急解決すべき課題になっています。マレーシアのガソリンとディーゼル・オイルの価格は6月25日それぞれ41%と63.3%暴騰し、全国各地の抗議をもたらしました。一方、5月24日、インドネシア政府がガソリン価格の値上げを発表し、その増加幅が28.7%に達し、社会の強い不満を引き起こしました。原油価格の高騰のほか、食糧価格の上昇ひいては食料不足の問題も日増しに深刻になり、インドネシア、バングラデッシュ、パキスタンなど食糧生産国はここ数年、自然災害と人為的な災禍が絶えず発生したため、生産量に影響を及ぼしました。原油と食糧価格の高騰が各加盟国のインフレを加速しました。
また、今回の首脳会議で、参加者たちは、再生可能なエネルギーの発展について討議し、エネルギー安全を確保します。
発展途上八カ国首脳会議は1997年に成立し、バングラデッシュ、エジプト、イラン、マレーシア、ナイジェリア、パキスタン、インドネシアとトルコの8つのイスラム系発展途上国からなる経済協力組織です。その目的は、イスラム発展途上国の間の経済協力の促進、国際問題における協力の強化、金融、観光、エネルギー、貿易、衛生、環境などの分野における協力の増進およびイスラム国家が世界経済でより大きな役割を果たすことにあります。(翻訳:ooeiei)
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