中国の谷牧元副首相に日本から旭日綬章が授与されることになり、その伝達式が30日、北京の日本大使館で行われました。
谷牧元副首相の親族や中国駐在日本大使館の宮本雄二大使および中国国務院、中国外務省の関係者が出席しました。
この中で、宮本大使は「谷牧元副首相は、日本の中国に対する円借款を導入する受け皿として中国側の主導的役割を担った」と評価した後、次のように述べました。
「谷牧閣下は70年代後半から80年代にかけて、中国の対外開放政策責任者の一人として日中両国関係の強化と両国の経済交流の深化にご尽力されました。常々、日中経済関係を深化させることの戦略的合理性を説き、両国が長期的、世代を越えた友好関係を目指すべきであると主張されてきました。日本国政府および国民を代表いたしまして、敬意と謝意を申し上げたいと存じます」
また、谷牧元首相の代わりにこの伝達式に出席した長男・劉会遠氏は「日本の円借款は中国の現代化建設に大きな役割を果たしてきました。父親への勲章は個人への表彰だけでなく、日本国民の中国国民に対する友情を示している」と挨拶しました。
谷牧元副首相は1914年、山東省栄城に生まれ、新中国建国後、重工業、機械、建設といった分野で活躍。1975年には国務院副首相に選出されました。1980年、谷牧元副首相と当時の稲山嘉寛新日鉄会長との間で「中日経済知識交流会」を発足させました。(劉非)
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