2日間にわたって開かれた第20回アラブ連盟首脳会議は30日「ダマスカス宣言」を採択して、閉会しました。会議では、団結の強化をアラブ諸国の活動の重点に置きました。
会議で採択された「ダマスカス宣言」は「アラブ諸国は団結を強化し、アラブ民族の安全を維持していくことを約束した。対話を通じて、アラブ諸国内部の意見の食い違いを解決し、意見の食い違いを刺激しようとする如何なる外部からの干渉にも断固として反対する」と述べています。
シリアのバッシャ?ル大統領は閉会に当たって演説し、アラブ諸国が共同行動を促進する重要性を強調して、次のように述べています。
「アラブの共同行動を促進することは会議の課題の一つだった。対話は行動の起点である。対話がなければ、如何なる委員会も存在の価値がなくなる。これはアラブの共同行動を推進させる重要なメカニズムだ」
アラブ連盟のムーサ事務局長とシリアのムアッレム外相は会議後の記者会見で、「今回の首脳会議は積極的な成果を収めた。アラブ諸国は団結の強化に努めて行くべきだ」と述べました。
ムーサ事務局長は、「アラブ諸国の間には根本的な意見の食い違いはなく、現在、問題の一部は解決できるが、別の一部は長い時間がかかると思う。私はアラブ諸国の関係回復を楽観視している」と述べました。
ムアッレム外相はこれに賛同し、次のように述べました。「アラブ諸国は共同行動を取るべきだ。アラブ情勢の改善を望むなら、ことばだけではなく、実際の行動を取るべきだ」
レバノン問題について、シリアのバッシャル大統領は29日、「レバノン問題を解決するカギはレバノン人自らの手に握られている。レバノン人には自らの国や機関、憲法がある。レバノン人はこれを十分に認識している。レバノン問題で、そのほかの国々は補助する役割があるだけだ」と述べました。
ムーサ事務局長は、『宣言』を読み上げる時、「レバノン問題の解決について採択されたアラブ連盟の提案を堅持し、レバノンが危機から抜けだすことを援助する。また、レバノンの安全や統一、安定、繁栄を維持するため、レバノンの関係各方面が和解促進のために払った努力を支援する」と強調しました。
パレスチナ問題で、「宣言」はガザ地区でイスラエルが行った犯罪的な戦闘行為を非難し、パレスチナを侵犯するあらゆる行為を停止するよう要求すると共に、イスラエルの行動を制止する責任を果たすよう国連安保理に求めました。会議は、イスラエルの占領に反対し、独立したパレスチナ国家を樹立するため、パレスチナ人民にさまざまな政治的、経済的な援助を提供することを決定しました。
「宣言」はパレスチナ民族解放運動「フアタハ」とイスラム抵抗運動ハマスの和解のためにアラブ諸国が払う努力に賛同し、『イエメン提案』を堅持し、パレスチナ民族の団結を実現することを強調しています。
これについて、ムーサ事務局長は、「パレスチナの分裂を認めるアラブ国家はないと確信する。パレスチナ内部の分裂はパレスチナ問題の解決を遅らせた。パレスチナ人民はこうした分裂を受けいれることは出来ない」と述べました。(担当:董)
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