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荘厳な儀式の中の茶番劇
   2008-03-28 16:37:54    cri

 北京オリンピック聖火の採火式が、24日、ギリシャのオリンピアで行われました。取材に当たった記者たちは、地元市民や各界の人々がオリンピックに寄せる情熱と北京オリンピックへの祝福を身近に感じるとともに、一幕の茶番劇を目撃しました。

 式典の1時間前から、採火式が行われるオリンピア競技場には、数千人が集まっていました。世界各地から参加した人々も混じるなか、大部分はギリシャの市民でした。ギリシャのリアピス文化相は、「オリンピックの発祥地であることをギリシャ国民は誇りに思っている。聖火の採火式は、すでにギリシャの文化の一部であり、この日は、ギリシャの祝日でもある」と語りました。

 午前11時、式典が始まりました。おだやかな日が照り、暖かなそよ風が渡る中で、式典会場の雰囲気は神聖かつなごやかでした。式典の開始から十数分後、中国オリンピック委員会の劉淇会長が挨拶を始めました。しかし、その途中、来賓席から一人の男が突然乱入し、劉淇会長の近くで、横断幕を掲げました。その後、さらに二人の男が侵入しましたが、3人は、すぐに警察官によって排除され、連行されました。事件があった2分足らずの間、劉淇会長は、妨げられることなく、穏やかにスピーチを続けました。そして、挨拶が終わると同時に、会場から熱烈な拍手が響き渡りました。人々は、オリンピックへの情熱と北京大会への祝福を拍手で表しました。採火式は予定通りに進みました。この茶番劇は、平和とオリンピックを愛する全世界の人々にとって笑い話に過ぎませんでした。

 後で分かったことは、採火式に乱入した3人は国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」のメンバーだったということです。ギリシャ当局の厳しい検査を通過した原因は、3人が取材資格を持つ記者だったことにあります。この3人の、記者の立場を利用した行動は、職業道徳に背いた、重大な詐欺行為でもあります。

 当然、彼らがとった行動は、政治的主張を表明し、オリンピックの政治化を図るためのものでした。かれらの行動は人々から非難されるでしょう。ギリシャ出身で、国際オリンピック委員会の二コラウ副会長は、「怒りを覚えたのは、彼らが自分たちのいる場所に対して全く尊敬の念を持っていなかったことだ」と述べました。また、国際オリンピック委員会のロゲ会長は、「オリンピック委員会は政治機構ではない」とくり返し強調し、乱入事件発生後、「このような儀式が妨害されたことは、大変遺憾だ」と述べました。また、ギリシャオリンピック委員会のキリアコ議長は、「政治的要素がすでに多くの領域に及んでしまったが、全世界の人々が愛するオリンピック大会の中に絶対に政治的要素を持ち込んではならない」と強調しました。また、報道担当のギリシャ高官は、インタビューに応じて、「この3人の行為は、採火式の神聖を冒して、ギリシャ国民の反感を買った」と話しました。さらに、国際オリンピック委員会2008年オリンピック協調委員会のゴスパー副議長は、「オリンピックは、スポーツの最高レベルの表現であり、平和と友情の象徴でもある。聖火リレーがオリンピック精神とオリンピック理念を象徴して、順調に終ることを希望する」と述べました。

 彼らの発言は、オリンピック精神を守り、オリンピックの純粋さを守ろうとする大多数の人々の意志を表しています。採火式に乱入した3人は、不法な行為を行ったとしてギリシャ警察当局に拘束され、まもなく起訴されるということです。

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