第11期全人代第一回年次総会が北京で開かれています。会議で、中国政府は以前より高い国民の就業目標を出しました。全人代の代表たちは、「この目標は、政府が国民の就業を民生の基本とする理念を表した」とし、相次いでこれに関する提案を出しています。
「今年の国民経済と社会発展の目標の一つは、1000万人の就業機会を新たに増やすことです。」
この目標は、温家宝首相が政府活動報告を行った際言及したものです。例年の報告と比べて、今年、新しい就業人員の目標は以前より100万人増えました。
ここ5年間、中国経済は年平均10%の割合で成長し続け、大量の就職チャンスを創りました。また、政府部門は一連の積極的な就業政策を実施してきました。例えば、小額の資金貸し付けによって、より多くの労働者の自主的な職探しを実現させました。税金の減免を通じて、レイオフされた人々をより多くの企業に受け入れさせました。また、無料の職業紹介と就業訓練を実施して、大勢の労働者の就業能力を高めました。
中国の田成平労働社会保障相は、「ここ数年、中国都市部の失業率は徐々に下がり、現在は4%にとどまっている」としています。田成平労働社会保障相は、「今期の政府は、国民の就業拡大を非常に重視している。この五年間、全国で新しく増えた就業者は5100万人に達し、去年一年間で、1204万人増えた」と語っています。
しかし、世界で最も多い13億人を擁する国として、今後かなり長い期間、就業情勢は楽観できないのも現実です。現在、中国政府は、就業の拡大を経済・社会発展の中で更に際立った位置に置き、各地政府が求職者に、十分なサービスを提供し、早い就職ができるようにするよう求めると共に、失業へのコントロールを強化し、失業の予測・対策制度を確立するよう求めています。
これについて、北京で全人代年次総会に出席している代表たちは、多くの提案を出しました。河南省労働社会保障局から来た孔令晨代表は、次のような二つの措置を提案しました。
「まず、引き続き『起業による就業の推進』措置を講じて、レイオフされた人や無職の人、労働年齢に達した人などに対して、技能訓練を強化し、彼らにみずから起業させること。次に、政府は、交通や環境保護などの公益的な仕事に引き続き出資していくこと。これは現段階では比較的有効な措置だと思う」と話しました。
全人代の代表たちは、経済が急成長しているなかで、積極的に就業政策を講じていくならば、今年、新しい就業機会を1000万人分増やすと共に、失業率を低水準に維持する目標はかならず実現できるという自信を示しました。
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