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ソフトパワーが国際競争の新たな焦点となる時代において急成長をとげていく中国は全面的で詳しい言語国情報告がまだ空白にとどまる。言語全面調査は差し迫って任務となる。
教育部副部長で国家言語文字工作委員会主任の趙沁平氏は28日、2008年度言語文字業務会議でなるべく早く中国言語全面調査に関する論証、立件、モデルを発足すべきだと指摘した。
言語国情は国情の基本の一つで、国情に合致する言語政策を制定するには資源、ソフトパワーであると同時に、社会安定に影響する要素の一つでもある言語の国情に対する全面的かつ客観的理解は不可欠。
中国は世界的に言語資源の豊富な国家を誇る。言語および方言は文化の最も重要なキャリヤーと重要な一部分であると共に、国家にとって再生不可能の非物質文化遺産でもある。過去数十年間で経済、文化、教育、交通事業の発展にしたがって少数民族言語と漢語方言は様変わり、小言語、小方言の多くは下火になったか、または姿を消した。
全面的かつ科学的に中国少数民族言語と漢語方言の伝統的な様相を展示、タイムリーに言語、方言資料を記録、保存し、民族言語文化遺産を保護することは中国政府と学術界にとって焦眉の使命であると共に、国際上で注目されるホットスポットでもあると趙沁平氏は語った。
漢語と少数民族言語の全面調査は国家の情報処理能力と情報安全の強化にプラス。そして科学的に国家の言語政策および関連政策を制定、海峡両岸言語生活、世界華人社区言語生活を取り扱う科学的対策を立て、調和的社会建設と国家統一を促進するために貢献する。国家言語文字工作委員会副主任で教育部言語文字応用管理司司長の王登峰氏は指摘した。
また、同氏によると、当面、言語全面調査を行う条件と人材が整う。前の2回にわたった言語調査を通じ、豊富な経験が積み重ねられ、専業人材が育成されたほかに、言語と方言に関する調査研究が途絶えず、シリーズ双書、辞典が出版され、中国言語の分布図が描かれ、全面調査に必要な近代技術とハード設備も成熟した。
専門家の構想では言語全面調査の発足後、永久に保存できる中国言語マルチメディアデータベースが構築され、詳細かつ精確で後輩に伝えられるマルチメディア言語地図が制作される。詳しい「中国言語国情報告」が形成され、国家通用言語の普及にサポートデータと技術を提供すると同時に、ウェブサイト、実験室、言語博物館などを通じ、データシェアリングが実現される。
言語全面調査に関する論証が昨年スタートした。今年広西、江蘇、上海などでモデルが展開される見込み。(新華社)
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