アフリカは、発展途上国が最も集中する大陸です。今年、より多くのアフリカの国が、経済的な発展と国家の建設に力を入れてきました。
2007年、サハラ砂漠より南のアフリカ諸国の経済成長率は、初めて世界の平均レベルを超え、6%に達する見込みです。OECD・経済協力開発機構とアフリカ開発銀行が5月に共同で発表した『アフリカ経済展望』によりますと、ケニア、アンゴラ、ナイジェリアなど20のアフリカの国は、速い経済成長を続けています。世界銀行が11月に発表した『2007年アフリカ発展指標』は、「ここ10数年間、アフリカ全体の経済はより速くより安定した成長を続けてきた。これからの2年間もこのようなペースを保っていくだろう」と指摘しました。
多くの専門家達は、「アフリカの経済発展は、各国のマクロ管理の強化と積極的な対外開放政策によってもたらされたが、より大事なのは、アフリカ全体の安定した情勢が、経済発展を保障していることだ」と見ています。国連開発計画(UNDP)のデルビシュ総裁は、アフリカを訪問した後、 「多くの要素の中で、内戦や隣国との衝突の終焉が、発展にとって最も大事なことです」と語りました。
安定した情勢を追求するとともに、アフリカ諸国は、各自がバラバラではグローバル化の波による打撃には堪えられないことを認識しました。したがって、共同した行動を取ることが、各国共通の選択になりました。資源が乏しく影響を受けやすい国は、地域的な組織の力を借りて発展の可能性を見つけ出しました。アフリカ最大で最も影響力のある組織、AU・アフリカ連合は、いかにアフリカの一体化を加速させるのかを今年のガーナのアクラで開いたサミットのテーマにしました。このサミットで採択された『アクラ宣言』は、アフリカの経済と政治の一体化を早めるべきだと強調しました。また、アフリカ諸国は、他の大陸や国際組織との協力も強化する必要があると認識しました。エジプト人民議会のスルール議長は、「アフリカは大きな大陸です。発展を実現するためには、アフリカは、世界全体と協力すべきです」と語りました。
全世界の共同の発展を実現するため、関係諸国と国際組織は、2007年に、アフリカへの援助を強化しました。ITU・国際電気通信連合は、10月に、情報や通信の技術を発展させるためアフリカに550億ドルを投資すると発表しました。また、中国政府は2006年の中国・アフリカ協力サミットで8項目の援助計画を打ち出しました。それによって、中国は毎年アフリカに20億ドルを投資することになりました。中国とアフリカの協力メカニズムは、双方の各分野の発展を促すとともに、対等な交流と協力のモデルになっています。エチオピア駐在の林琳中国大使は、「中国・アフリカ協力フォーラムは、ほかの国や地域のアフリカに対する関心を高めました。ヨーロッパ各国とアフリカの関係は新たな進展を遂げました。初のアフリカと南米のサミットも、去年の年末にナイジェリアの首都、アブジャで開かれました。他の地域のアフリカに対する注目度も高まりつつあります」と語りました。
アフリカ諸国の自助努力と国際社会の援助によって、アフリカは、今後もより速い発展を遂げるものと見られています。(翻訳:李軼豪)
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