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「トルコとイラクの越境軍事行動協議が不調」
   2007-10-28 15:12:14    cri





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 トルコ外務省は26日声明を発表し、「トルコとイラク両国がこの日行ったクルド労働者への対応をめぐる協議の席上、イラク側からの国境地帯での検問所増設などという提案にトルコは満足しない。トルコは、迅速、かつ断固とした措置の実施をイラク側に要求する」と表明しました。トルコ側のこの姿勢は、双方の次ぎの緊急協議に影を落としたと見られています。

 今回協議の開催は、両国外相が22日バグダッドで取り決めたものです。トルコ側からはアリ・ババジャン外相、アタライ内政相、イラクからはオベイディ国防相とシェルワン・ワイリ国家治安相が参加し、イラク駐留アメリカ軍も関係者を派遣しました。事実上、ここ一ヶ月にイラクは二つの高官代表団をアンカラに相次いで派遣し、トルコ側とクルド労働者党問題について緊急交渉を行ないました。これら交渉を通じて、トルコ・イラク双方はこの問題での意思疎通を深めたものの、今回協議ではトルコの越境軍事行動という一番要な問題については共通の認識に達することができませんでした。

 専門家は、トルコ側がクルド労働者党の対応では強硬な立場をとり、またイラク北部の情勢は複雑であることから、今回協議を楽観視していません。これには、次の三つの理由が挙げられます。

 まず、クルド人問題は長い間、トルコを悩ませてきました。そのため、今年の春、クルド労働者党によるテロ活動が再び起こってからは、トルコ側の立場が益々強硬になりました。もし、イラク側がトルコ側を満足させる実質的措置を取らなければ、協議は実際の効果を得ることが難しくなると見られています。トルコ側はすでに、国境地帯に10万人の部隊を配備し、いつでも越境軍事行動に出られるよう構えを見せています。

 次に、イラク北部のクルド人勢力はトルコ側と効果のある意見の交流ができないことです。クルド労働者党と同一民族で、豊富な石油資源と充実した軍事力を有するイラク北部のクルド人勢力は、「もしトルコがイラク北部に進入すれば、我々は断固として自らの安全を守る行動に出る」と明言しました。しかし、その後のアメリカの仲介とトルコの軍事的プレッシャーにより、イラク北部のトルコ人の立場は柔軟的になり、今回協議に代表まで派遣できたものの、トルコ側とのわだかまりが長い間続いていたため、短期間内の歩み寄りは難しいと見られているのです。トルコのギュル大統領は、イラクにいるクルド人はトルコ側と協議する資格はないと発言したことがあり、今回の協議においても、トルコ側はイラクのクルド人代表の参加を一部だけに限定しています。ですから双方が効果的に交流できないことは、協議に困難をもたらしました。

 最後に、アメリカがクルド労働者党問題に対しては、曖昧な立場を取っていることです。イラク北部のクルド人勢力はアメリカの重要な政治的パートナーであり、アメリカはトルコの介入により、イラクの政治的枠組がバランスを失うことを恐れています。一方、トルコの要望が満たされなければ、アメリカ軍や諜報部門に対するトルコの後方的支援を失う恐れるがあることも、アメリカが懸念しています。 ですから、アメリカはトルコ側に自制を呼びかけると同時に、クルド労働者党に関する情報を提供し、行動を共にすることを約束しています。しかし、アメリカのこうした態度は、実際行動を伴っていないため、トルコ側は不満を抱いています。トルコ議会のトプラン議長は、「外交ルートで問題の解決を図ろうとするアメリカの立場は、クルド人武装勢力に対する大きな放任となった。トルコはこの問題では、アメリカの『善意な目的』をもう信用しない」と述べました。

 関係筋は、「以上のような不利な要素があることから、28日に再開予定の協議では積極的な結果が出る可能性はほとんどない。もしトルコ、アメリカ、イラク三国は協力しあえば、外交ルートによる問題の解決という希望がまだ残っている」と見ています。

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