中国共産党中央組織部の欧陽淞副部長は17日北京で、「中国共産党は党内の民主化を進め、選挙制度の改革などを通じて、末端組織の民主化を実現する道を見出す」とした上で、「政治体制の改革を積極的かつ確実に推し進め、社会主義の民主政治を発揚し、政治文明を建設することは終始変わることなく中国の改革と発展における主な任務である」と強調しました。
中国共産党全国代表大会とその中核組織である中央委員会は中国の与党である中国共産党の最高指導機関です。党代会は5年に一度開催されますが、中国共産党第17回全国代表大会は今北京で開かれています。中国共産党中央組織部の欧陽淞副部長は、17日党代会のプレスセンターで開かれた記者会見で、中国共産党とその指導層の仕組みを紹介しました。(注:中国共産党中央組織部は中国共産党中央委員会の傘下の幹部の人事を総括管理する部署である)
この記者会見で、欧陽淞副部長は、「中国共産党は一貫して党内の民主化を重視し、積極的かつ確実に、効果的な党内の民主化を推し進めている。2002年の中国共産党第16回全国代表大会が開催してから、党内の民主化が絶えず広がっている」とした上で、「党委員会における議事の規則と手順が改善されつつあり、科学的でしかも民主的な決断が増えている。地方の党委員会では、投票によって重要な問題の決定と重要な幹部の任命を決める制度を普及させ、党内の民主化を実現するルートを見出している。党内の民主化によって、国全体の民主化を促すことを目指している。党内の民主化と国全体の民主化が互いに促し、共に発展するという理想な情況となっている」と語りました。
中国共産党中央委員会の胡錦涛総書記は15日、今回の大会で行った報告の中で、今後5年間にわたって中国共産党が党内の民主化を促進する一連の措置を取り出しました。そのうち、重要な措置が二つあります。一つは、代表大会の制度を整え、代表の任期制を導入し、一部の地区では代表の常任制度の導入を試行することです。もう一つは、党内の選挙制度を改革し、候補者の指名制度と選挙方法を改善し、末端組織の幹部任命に対して直接選挙を普及させることです。
これらの措置について、欧陽淞副部長は、「中国共産党は市と県クラスにおいて代表大会代表の常任制度をおよそ20年前から導入しており、明らかな効果を収めた。それに、2002年以降、中国共産党は300の郷と鎮の末端組織では幹部の直接選挙を導入し、党組織と党員にそれぞれ候補者の指名をしてもらい、公開選挙で当選者を決めている」と紹介し、「今後中央組織部はこういう作業を大々的に推し進めていく」と述べました。
今年に入って、中国共産党員ではない2人の幹部がそれぞれ中国の科学技術相と衛生相に就任しました。これは国内外で広く注目されています。胡錦涛総書記は今回の報告の中でも、「より多くの優れた党外の幹部を指導的ポストにつかせる」と指摘しました。欧陽淞副部長は記者の質問に答えた際、、「今後、中央組織部は党外の幹部の抜擢を真剣に行い、仕事のニーズによって条件にかなう党外の幹部を指導的ポストにつかせる」と語りました。
欧陽淞副部長はまた、「改革開放以降、中国共産党は積極的かつ確実に政治体制の改革を推し進めているため、社会主義の民主政治がより旺盛な生命力を見せている」とした上で、「政治体制の改革は終始変わることなく、中国の改革と発展の重要な任務である」と強調しました。
欧陽淞副部長はさらに、「中国の改革は経済体制の改革だけでなく、政治体制の改革も含む全般的な改革である。積極的かつ確実に政治体制の改革を促し、社会主義の民主政治を発展し、政治文明を建設することは終始変わることなく中国の改革と発展の重大な任務である。今回の大会の報告も、政治体制の改革を深化することは、かならず正しい政治の方向を堅持しなければならないと強調した。われわれは中央の指示に従って、政治体制の改革を引き続き促していく」と述べました。
欧陽淞副部長は最後に、「政治体制の改革が絶えず進むことは、中国の国民が民主の権利を十分に享有することを確保できる。それに、安定した政治状況を維持し、民主の結集力を強め、アクティブで調和の取れた政治状況を維持することにもプラスとなっている」と指摘しました。(翻訳:KH)
|