2007年の「中国外交」白書がこのほど発行されました。中国外務省が編集したこの外交白書には中国の2006年度の外交関係の状況や、中国の外交政策、そして中国が国際情勢についてもっている最新の見解が紹介されています。
1987年から中国外務省政策研究部門が「中国外交概況」を編纂してから、毎年新しいものを発行しています。その後、表題は「中国外交」と変更され、2004年からは白書と呼ばれるようになりました。20日夜、2007年の「中国外交」白書の発行記念式典が中国北西部の新疆ウィグル自治区、ウルムチで行なわれました。席上、編集を担当した外務省政策研究部門の楊優明副司長が白書の内容を紹介し(音響1)「この白書は、前年の中国外務省の概況、中国の国際情勢に対する見解と中国の外交の仕事内容の概況、中国の外交活動における条約、法律、新しい出来事、中国の外交活動に関する文章、外交関連のデータなどが詳しく紹介されている」と述べました。
この白書は中国の2006年の国際情勢に対する見解を表しています。中国は「2006年の国際情勢は安定している。この1年間で、大きな影響力を持つ国の間との協力が増えた。また世界の治安情勢は厳しくなっている。多国間の外交活動は頻繁になっている」と見ています。
中国の外交活動のこの1年間の実績について、白書は中国と周辺諸国との関係、中国と影響力を持つ国との関係、また中国と発展途上国との関係など7つの内容に分けてまとめました。白書は「この1年で、中国は周辺諸国との友好関係と地域協力を深め、先進国との関係を全面的に進めた。また、中国は発展途上国との協力を深め、多国間の外交分野で著しい成果を収めた。これとともに、中国は国の主権と安全を保ち、対外的な経済技術協力を行なった。そして、中国国民の合法的な権益を守った」と指摘しています。
中国とアメリカの両国関係について、楊優明副司長は「『中国外交』白書は2006年の中国とアメリカの関係をまとめた。2006年、両国関係は安定して発展していると評価している。今年、両国はこの流れを維持して、発展ぶりも安定しているといえる」と語りました。
北京大学国際関係学院の朱鋒教授は「調和の取れた各国関係の構築は中国外交の大きなテーマとなっている。この白書は中国が複雑な国際情勢において自らの方向性により、責任感のある国として、世界の平和と共同の発展を推進していくとの理念を表している」と分析しています。 (09/21 翻訳:Yin)
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