第62回国連総会が18日の午後、ニューヨークで開幕しました。会議では各国の代表が関心を寄せる問題について討議し、意見を交わします。
これまでの総会と比べれば、今回の会議は二つの特徴があります。一つは会議の出席者がハイレベルであること。二つ目は、総会のほか、ハイレベル会合が多いことです。
今回の総会には、加盟国の50%以上の国家元首と政府首脳が出席します。そのうち、国家元首は76人、政府首脳32人、副大統領14人となっています。
大勢の国家元首と政府首脳が出席することになった主な理由は、ここ数年、ますます多くの国が国連を通じて、多角外交を重視するようになっていることが上げられます。首脳が自から会議に出席することによって、より重視されるようになるばかりではなく、実質的な成果を収められると見られています。
もう一つの理由は、パン・ギムン国連事務総長の役割と密接な関わりがあります。ハイレベルの多角外交を通じて、現世界における差し迫った問題の解決を促進することは、今年の始めに就任したパン・ギムン事務総長の活動方針です。その指導の下で、総会の期間中、一連のハイレベル会合が行なわれます。それには、スーダンダルフール問題の第2回首脳会議や気候変動対策会議などが含まれています。また、イラク問題や、アフガニスタン問題、中東問題、アフリカ問題、コソボ問題などについて一連の会議が行なわれるほか、融資や、異なる文明や宗教間のハイレベル対話も行なわれます。
これらの会議はほぼ2種類に分けられます。つまり、世界で注目されている問題と国連改革問題です。今回の総会では160項目の議題が取り上げられます。議題の内容は、平和や安全、発展、人権、軍縮、テロ取締り、管理層改革など9つの分野に及んでいます。ケリム国連新任議長は、「『気候変動対策』『融資』『ミレニアム目標の実現』『テロ取締り条約の制定』及び『国連管理層の改革』の5つを国連活動の重点とする。議長を努めるこの1年間、これらの分野で実質的な進展を収めるために努力する」と述べました。
しかし、会議の期間中に、過度なハイレベル会合を行うことに対して、人々は異なる見方を示しています。これによって、総会が影響されることを心配する人がいれば、各国が国連という多角舞台を重視していると見る人もいます。
今回の総会で、もう一つ注目されるのは台湾の国連加盟問題です。今年、台湾はいわゆる「国交国」を通じて15回目の国連加盟申請を行いました。これは、初めて、「台湾」の名義で行った加盟申請でもあります。関連提案は19日の会議で討議されます。しかし、台湾の国連加盟の提案はこれまでのように脚下されると見られています。
国連総会は25日から7日間にわたって、一般討論に入ります。中国の楊潔チ外相は23日から29日まで、総会と一般討論に参加し、一部の重要な国際問題について中国の立場を表明すると同時に、一連の多国間会談に参加することになります。
|