中国の胡錦涛国家主席は9月3日から9日まで、オーストラリアを公式訪問し、シドニーで開催されるAPEC・アジア太平洋経済協力会議の第十五回首脳会議に出席します。胡錦涛国家主席の訪問に対して、オーストラリアの華人や華僑が強い期待を寄せています。

　オーストラリア中国連合商会の朱聯人会長は、「胡錦涛主席のオーストラリア訪問は、両国人民の友情を促し、海外在住の華人や華僑に祖国との連携を強め、更に自信を持って、祖国の発展を支援することができるようになる。また、祖国の国力の向上は、私たち華人華僑の社会的地位をも高めた」と述べました。

　天津出身の王さんは、オーストラリアで暮らして20数年、今は、メルボルンのあるコンサルタント会社で働いています。メルボルンは1980年から、天津と姉妹都市関係を結んでいます。王さんはここ数年、この二つの姉妹都市の関係が著しく発展し、自分の生活にも大きな変化がもたらされたと言います。

　「今、大通りを歩きながら、『どこから来たの』と聞かれて、『天津だ』と答えると、『天津は今、目覚しく発展している。天津に投資をしたいけど、投資じゃなくても、見物だけでも行ってみたい』と言ってくれます。これは十数年前、20数年前では考えられないことですね。」

　天津とメルボルンの姉妹都市関係は中国とオーストラリアの二国間関係の縮図とも言えます。ここ数年、中国とオーストラリア両国は各分野での友好交流と協力を絶えず深め、双方の関係は緊密になりつつあります。経済貿易協力だけで見ても、2006年、中国とオーストラリアの二国間貿易額は329億4600万ドルに達しました。今、中国はオーストラリアにとって二番目の貿易パートナーになり、オーストラリアは中国にとって、九番目の貿易相手国になっています。

　二国間の貿易額が増え続けているのは、両国政府と指導者の支持と推進によるものです。オーストラリア体育連合会のリーウェーショ主席は、胡錦涛主席の訪問がオーストラリアの華人に、より多くのビジネスチャンスをもたらすことを期待する、と次のように述べました。

　「オーストラリアは大きな市場を必要としています。この視点から見ると、胡錦涛主席の訪問は私たちの経済成長にかかわる大事な出来事です。中国がオーストラリアにビジネスチャンスをもたらすよう強く期待しています。」

　一方、オーストラリア在住の華人は祖国のことを思って、祖国の発展のために貢献する覚悟があります。王さんは、今、オーストラリアの華人は、帰国して中国で投資することを願っていると語りました。

　「将来の個人投資に関しては、先ず、祖国を考えており、中国の動向には目が離せないと思っている人が多いです。中国は私たちに希望をもたらし、中国経済が世界全体を牽引しているからです」。

　今年は中国とオーストラリアの国交樹立35周年の年で、オーストラリアの華人や華僑は、胡錦涛主席の今回の訪問が、両国の関係発展を一層推し進め、オーストラリアの華人・華僑をも含む両国の人々により多くの現実的なメリットをもたらすに違いないと考えています。（翻訳：Yan）